認知だけでは売れなくなったと言われるが、大日本印刷の土屋祐介氏は「販促だけでも売れなくなっているのではないか」と話す。認知と販促の両者を統合してプランニングすることが求められている理由を、販促のプロの視点から考えた。
販促施策といえば店頭が主戦場で行われるものというイメージはいまだに強いと思います。大日本印刷(以下、DNP)がサポートしてきた販促も、かつてはまさに店頭施策がメインでした。
過去の店頭施策は、どれだけ家自宅のテレビでCMを見てブランドの存在をすり込まれていたとしても、売り場づくりや価格や、景品といった他の要因でブランドスイッチを促し、購買のきっかけをつくることが一般的だったような気がしています。要は、これまでは店頭というフィールドで、即時的に購買を促すことが達成できれば、それで良かったのかもしれません。
しかし、現在の販促に求められている価値は、売り場で発生する“その場の売り”というよりは、“長く買い続けてもらう”という部分に比重がシフトしているような印象です。販促の領域にもCRMやLTVという観点がますます重視されていることがうかがえます。売り場で買ってもら...
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