頑なに守る伝統の味
八代目がコロナ禍で始めたSNS
手ぬぐいなど公式グッズの通販も
![](https://mag.sendenkaigi.com/hansoku/202411/images/012_01.jpg)
店の前に立つ八代目当主の樋口純一氏。暖伩に描かれるのは弁当の入る経木の折箱。「深夜から永代橋そばの工場にでかけ弁当詰めの手伝いをした後、日中は地元を紹介する動画チャンネル『日本橋もの繋ぎプロジェクト』の活動などでも忙しくしています」。
東京メトロ銀座線三越前駅を降りて徒歩3~4分程の街中にあるのが日本橋弁松総本店。その前身は1810年に初代の樋口与一が、日本橋にあった魚河岸場内といえる場所に開いた食事処にまで遡る。
当時、店は繁盛したが時間のない魚河岸の人たちは全部食べきる前に席を立たねばならない。そこで残った料理を経木や竹の皮に包んで持ち帰ってもらった。
その後、三代目の松次郎の頃には弁当需要の方が増え、『弁当屋の松次郎』と呼ばれた。結果、...
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