企画書の制作にあたって、立ちはだかるのが“デザインの壁”だ。よい企画にもかかわらず、デザインによっては過剰なビジュアル要素や不統一なフォント・色使いによって企画の質を下げてしまう可能性もある。この壁を打破するためには、やりがちな失敗を理解することが重要だ。本記事では、過去にブランディングや広告プロモーションなどを幅広く手がけてきた矛盾社の山本伸明氏が、デザインの壁を乗り越えるポイントを伝授し、成功する企画書づくりを解説する。
私はデザイナー出身のクリエイティブディレクターとして、アートディレクションや企画書作成を多く手がけています。競合プレゼンで、戦略プランナーやプロモーション担当者による企画書の全体デザインを整えたりもしてきました。
ここでは、デザインに苦手意識を持っている方にこそ、ビジュアルの重要性を伝えたいと思います。
まず、企画書をつくる際に、よく聞こえてくるのは「伝わればいいじゃないか」という声です。確かに文章ベースで大抵のことは伝わります。しかし、企画をより正確に、そして魅力的に伝えるためには、ビジュアルはとても効果的な要素となり得ることを忘れてはいけません。ビジュアルを正しくコントロールすることで、最終的にレベルアップした企画書にできるのです。…
あと80%