オアシスライフスタイルグループが展開するスーツに見える作業着、WWSが絶好調だ。2018年に商品化、現在は16カ月連続で前年同月の売上を更新するなど、勢いが止まらない。コロナ禍で競合が増加するも、その流れを追い風に認知を獲得。さらなる成長に繋げた。これまでのWWSの成長を、社長である関谷有三氏が自ら語る。
DATA
商品名:WWS
主な販路:自社ECサイト、ECモール、直営店、取扱店(セレクトショップ、SCや百貨店等)、法人向けサービス
*2024年度2月期(2023年3月~2024年2月)実績
水道工事会社から生まれた「スーツに見える作業着」
──スーツに見える作業着ブランド、ワークウェアスーツ(WWS)が好調と聞きました。開発の背景を改めて教えてください。
オアシスライフスタイルグループはもともと、水道工事会社として誕生しました。アパレル事業の経験も、服づくりの経験も、もちろんありません。そんな会社でスーツをつくるきっかけになったのは、水道工事会社が属する建設業界へのマイナスイメージを払拭したいという思いでした。
ワークウェアスーツ(以下WWS)は、「スーツに見える作業着」として2016年に開発・誕生しています。その当時というと、震災復興や、東京五輪前でホテル建設もラッシュ。当社が属する設備・建設業界では人手不足や、若年層の就労者不足が課題になっていました。もちろん当社も例外ではなく、いかに若手社員を採用するかが課題だったわけです。
そこで目をつけたのが作業着、いわゆる働く際の“ユニフォーム”です。若手社員の中には、「作業着で出勤するのは恥ずかしい」「仕事帰りに出かける際は作業着を着替えなければならない」など、作業着に良いイメージを持っていない人もいました。そんなネガティブな印象を一新し、若手の採用に繋げるために、“新しい作業着”をつくるという目的で始まったのがWWSのプロジェクトです。
若手社員が働きたくなる作業着の形として、1人の女性社員が「スーツ」という案を挙げて……。それをきっかけに、“仕事終わりにそのままデートに行けるような...