クライアント企業の考え方や課題の理解ができていないまま、新しいコンテンツやメディア、システムなどの紹介や提案を繰り返しても、“のれんに腕押し”になってしまいかねません。まずはクライアント企業の現状や、そうした中にある本質的な課題に目を向けることが必要です。
まず、クライアント企業であるメーカーのビジネススタイルは、BtoB(卸や小売などビジネス間による取引)とBtoC(エンドユーザーへの直接取引)に分かれています。BtoCの場合、エンドユーザーの声やニーズを分析するための方法は多様にありますが、メーカーにとって難しいのはBtoB。小売・流通への商談や提案です。現在のような情報化社会においても、BtoBのようなビジネス間における取り組み先の本音や課題を掴む方法には限りがあり、難しさを感じるメーカーは今もなお多いのが現状です。
実際に、メーカー企業のブランド担当や営業担当の課題の上位には「自社の製品の販売先の課題が分からない」が必ず挙がります。また、そう回答した営業担当ほど、過去の営業成功体験や経験などに依存する姿が多く見られるのです。
ここに従来型の代理店の提案内容と、メーカーがそこに期待する効果との間に「溝」をつくる原因があります。つまり、オリエンテーションを行うクライアント企業(メーカー)自身が課題の本質を十分に理解できて...
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