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いま、旗艦店が担う役割

ブランディングと売りがデジタルで完結する今、企業は「旗艦店」にどんな役割を託しているのか

なぜいま、店舗を持つのか『販促会議』初の旗艦店特集

今回の特集テーマは「旗艦店」。店舗を有する小売・流通、サービス業にとっては販売戦略の中心となり、なおかつ企業の姿勢や想いを伝える役割も担う「ブランディングと売りが共存する空間」です。

しかしコロナ禍では、これまで店舗で直接的にコミュニケーションがとれていた生活者との接点が希薄になり、各社はECへの注力やDXを推し進めることになりました。結果として、企業と消費者が流通を介すことなく直接商品を販売するD2Cブランドや、EC専売ブランドなども乱立。売上を立てるためにも、企業姿勢を伝えるためにも、必ず店舗が必要かと言われると「そうではない」という回答も返ってくるような時代になったとも捉えられます。

そんなデジタルのみで販売もブランディングも完結できてしまう今ですが、コロナ禍以降も「旗艦店」や「フラッグシップストア」の開店・リニューアルは絶えず続いている印象です。今まで店舗を持たなかったブランドがリアルチャネルに参入し「旗艦店」という位置づけで店をオープンする動きも見られました。

これこそ、今回『販促会議』が「旗艦店」を特集テーマにした背景です。買い物をデジタルで済ませてしまえる時代に、なぜ旗艦店を開店するのかと考えると「企業が旗艦店(リアル店舗)に託す役割」や「旗艦店の存在意義」が変化しているという仮説が浮かぶのではないでしょうか。

本特集は、アフターコロナに旗艦店を出店した9社に取材。「いま、旗艦店が担う役割は?」という切り口で話を聞きました。

大規模店舗は「ラボ的」に活用 良いことは既存店に横展開する

事例として取材したのは業種や業態を問わない9社ですが、特徴的だったのは「実証実験を行う “ラボ”」のように旗艦店を位置づけて運営していることでした。

今回登場している中ではとくにロフト、3COINS、ミニストップ、フェンダーが言及しています。広さも客数も規模が大きい店舗でまず実験的な取り組みや企画を行い、…

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