従来のAIや生成AIの活用はまさに新たなフロンティアを切り拓く鍵となっています。販売促進戦略においても先端的な方法を提供し、顧客との関係構築や売上向上に大きな影響を与える可能性を秘めていると言えるでしょう。例えば、顧客データの解析や、自動化されたタスク処理やチャットボットによる効率的なカスタマーサポートは現場の課題を解決し、効果を最大化する手助けとなるはずです。本記事では、大塚商会でAIビジネスを推進する2名に取材。AIの販売促進活動における展望と可能性に迫ります。
1. AIは販促領域でどのように活用されている?
現在、中小企業の多くは未だに活用に着手できていません。その理由として、情報の不足が挙げられます。漠然とした情報だけが漂い、「実務でどの課題を解決できるのか」「どんなシステムを導入すればいいのか」といった詳細を把握できていないのが現状です。
ただし、すでに飲食業界ではAIによる需要予測の活用が非常に増えています。日別にメニューの各商品の需要を生み出すために、来店客数を予測し、最適な発注量を計算することにも使われています。
ここで重要なのは、自動発注とまではいかず、最終的な判断は従来通り人力で行っていることです。店頭の動きは日々変化するため、人の判断を必要としていることも事実です。
さらに、AIは顧客データや地理情報を活用し、商圏分析や潜在顧客の特定、売上最大化の予測を行うことが可能です。これまで人間の勘や経験で判断していた部分をAIに任せ、店舗タイプごとの売り上げを予測し、新店舗の展開計画立案に役立てたいという企業も増えています。
また、1日の利用顧客データから人流を予測することも可能です。例えば、AIを搭載したカメラを店舗内と店舗のテナント外に設置することで、天気や時間帯、フロアによって集まる来店者の違いや動向を把握し、店内の商品陳列やPOPの施策などの販促活動に役立てることができています。今後、企業は具体的な情報を把握し、活用方法を適切に見極めることが重要になるでしょう。
2. 生成AIは現場の悩みをどう解決するの?
まず、生成AIを活用することで、情報収集の効率化が実現できるでしょう。生成AIによるチャットボットをナレッジ検索のように活用することで、プロセスの手間を減らし、手際よく必要な情報を収集することができます。
次に、情報整理の促進です。特に若手社員など、知識や経験が限られている場合には、生成AIが提供してくれる幅広い様々な情報が役に立ちます。自分が知らない情報や視点が即座に提示されるため、生成AIとのやりとり、つまり会話を通じて情報の整理が叶うでしょう。
さらに、ドラフト作成などのサポートも生成AIが行ってくれます。企画書やプレスリリースの準備段階で、生成AIがドラフトを作成してくれるでしょう。
しかし、生成AIは前半のプロセスであるドラフト作成をサポートし、効率化に寄与してくれますが、最終的な仕上げには人間の手が必要であることを忘れてはなりません。まずは、実際に使って経験することで、ぜひ活用方法を体感してほしいと思います。
☑ 効率的な情報収集
☑ 意思決定にもつながる情報の整理
☑ ドラフト作成のサポート など