販売促進の専門メディア

           

アクティベーションツール

異色とも思える掛け算からコミュニティの場を創出

島袋孝一(J.フロント リテイリング)

販促に欠かせないツール・手法ごとに毎号、活用アイデアが抜きんでた例を紹介。各領域の“目利き”である専門家が選んだ事例と分析を、次なる企画のヒントに。

    EXPERIENCE

    学問バーKisi

今号から本稿のテーマは「SNS」から枠組みを広げ、「体験」や「コミュニティ」に関する内容へとシフトしていきます。リニューアル第1弾で取り上げるのは、新宿・歌舞伎町「学問バーKisi」です。「歌舞伎町のバー」と「学問」という、一見すると相反する単語が並んだフレーズに、違和感があるかもしれません。しかし、マーケティング・販促において、生活者の耳目に「ひっかかり」を創出することはヒットする企画で行われている手法です。

「学問バーKisi」とは

2023年1月にオープンした学問バーKisiは、日ごと異なる領域・テーマについて、大学院生や研究者を交えながら、知的な刺激や新しい発見に満ちた会話を楽しめるお店です。連日、様々な分野の大学院生や研究者で、運営カレンダーは埋まっています。

私が訪問した日は、「SNSと社会学(Twitter発の社会現象を社会学的に読み解く:エスノメソドロジーの視点で)」をテーマに修士論文を書かれた方が「日替わりバーテンダー」を務める日でした。私が聞いたこともないような社会学の専門用語のオンパレードが続き、内容を追うのに苦労しました(苦笑)。

基本的なコンテンツは、バーテンダーの発表者がプレゼン後、参加者(お客さま)と自由にディスカッションするようなスタイル。テーマや回により、形式は異なるようです。社会人になってから参加するビジネスセミナーでは...

あと60%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

アクティベーションツール の記事一覧

異色とも思える掛け算からコミュニティの場を創出(この記事です)
駅看板は地域の営業マン
店頭ディスプレイを通したコミュニケーション
デザインも味も常に先を見据える姿勢
リアルだけではない「売らないお店」のパワー
都市景観のメディア化でリアルを追求
循環型社会へのメッセージを売り場に込める
「研究所」を体現するパッケージ
次世代メタバースSNSアプリと どう向き合う?
アートで期間限定の観光スポットを作り出す
新しい売り場スペースを創造する
お菓子と合うワイン
等身大のZ世代と出会った下北沢の体験
シチュエーションにターゲティング
販促会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する