販促に欠かせないツール・手法ごとに毎号、活用アイデアが抜きんでた例を紹介。各領域の“目利き”である専門家が選んだ事例と分析を、次なる企画のヒントに。
OOH
LUUP/そろそろ〇〇が駅(ポート)になる時代。
今月は、交通広告では昔からの定番ともいえる駅の看板広告を紹介する。具体的な活用例をもとに、改めて駅看板の持つ特有の価値について見てみよう。
不動産オーナーに向けた訴求
電動キックボードや電動アシスト自転車をはじめとしたマイクロモビリティのシェア事業「LUUP」を手掛けるLuupは、今年3月から駅看板を活用した広告を実施した。店舗やオフィスビル、マンションなどの不動産を持つオーナーに対して、ポート設置を呼び掛ける内容だ。
同社によると、LUUPのポートを設置したカフェの売上が10%以上増えたり、施設の集客に繋がったりしたことが確認され、今回のOOH広告ではそうしたLUUPの持つポジティブな価値を訴求し、認知拡大と利用意向の向上を図ることが狙いだという。
エリア限定で関係者を巻き込む
OOHを実施した理由は大きく2つある。1つ目はエリア限定で実施できるメディアである点だ。LUUPのようにエリアごとに緻密な戦略が求められるサービスにとって、具体的な場所を選んで細かな広告の配置ができるOOHはピッタリであったという。また駅看板は比較的長期で掲出されるため、常に同じ場所にある状態が作り出せる。見る人やタイミングによって切り替わるデジタル広告とは異なる大きな特徴だ。
2つ目は、人々の頭に定着しやすいメディアだという点。これまでの...
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