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ヒットの仕掛け人に聞く

白湯の飲用経験率の伸びを背景に再チャレンジ

おいしい水 天然水 白湯

2022年11月に発売した「アサヒ おいしい水 天然水 白湯」。ホット販売のミネラルウォーターは14年にも販売されていたが、継続にいたらなかった経緯がある。なぜ今、再挑戦することになったのか、その背景を聞いた。

    DATA

  • 商品名:アサヒ おいしい水 天然水 白湯
  • 希望小売価格:113円(税込)
  • 主な販路:コンビニエンスストア、スーパーマーケットなど

消費者ニーズの高まりを受けた「再挑戦」

──今回「白湯」を商品化したきっかけを教えてください。

きっかけは冬場に温かいミネラルウォーターがあれば、というお客さまの声です。当社では2014年に「アサヒ富士山のバナジウム天然水ホット」という商品名で温かいミネラルウォーターを販売していました。競合商品もあったのですが、継続することはありませんでした。

同様の商品をもう一度販売してほしいという声は、当社や販売店様へ要望として寄せられており、今回の発売につながりました。

14年の商品が継続できなかった要因としては、ミネラルウォーターの購入意向が定着していなかったことにあると考えています。近年はSNSなどでインフルエンサーがモーニングルーティンとして朝にコップ一杯の白湯を取り入れる習慣を紹介することも増え、認知は高まっています。

実際、白湯の飲用経験率は09年に11.8%だったものが22年には61%に上昇しているというデータも出ています。ここ数年で一人当たりのミネラルウォーター飲用量も伸び続けています。飲料市場でもミネラルウォーターは拡大しており、消費者の意識は変わってきています。「白湯」を発売開始した22年11月は、コロナ禍による外出制限も緩和された時期で、働く人々も出社とテレワークの使い分けにもある程度慣れてきたタイミングでした。今回の主な販路はコンビニエンスストアで出勤時の購買を想定していたので、一定の購買は見込めるだろうと考えました。

──「白湯」への再チャレンジは社内の理解を得るのが大変だったのでは。

一度うまくいかなかった商品だったので、社内の説得には苦労がありました。今回は、先ほど紹介した飲用経験率やミネラルウォーター市場の動向など、データによる裏付けを根拠に消費者が求めている商品であることを説明し、理解を得ました。

商品
「アサヒ おいしい水 天然水 白湯」は、ホット販売されるミネラルウォーターだ。アサヒ飲料としては2014年の「アサヒ富士山のバナジウム天然水ホット」以来のチャレンジとなる。前回と同じく、消費者の要望に応えた商品化だが、消費者のミネラルウォーター購買に対する意識の変化、白湯の飲用経験率の向上を受け、販売も好調となった。ミネラルウォーターは内容を変えることができないため、商品名とパッケージを変更し、新規性をアピールした。

    消費者、市場の変化

    インフルエンサーがSNSのモーニングルーティンなどで、コップ一杯の白湯を飲むことを紹介していることもあり、白湯の認知は拡大している。飲用経験率も2009年の11.8%から...

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