買い物の「最後の一押し」であり、購買に直結しやすい店頭プロモーション。売り場のデジタル化に伴い、大きく変化しようとしている。店頭プロモーションで今後何が起きるのか、東芝テックの齋藤直樹氏に聞いた。
従来、店頭販促はPOP・クーポンなどの「紙」や、試飲・試食・サンプリングなど「人」がメディア機能を担ってきました。そこにデジタルサイネージや電子棚札が加わり、ここ数年では小売店舗の人手不足やレジ待ち解消の手段として、消費者自身が商品スキャンから会計までを行うセルフ決済端末(スマホやタブレット付カート)の採用が徐々に進み、それらのメディア価値にも期待が集まっています。
セルフ決済端末は消費者の商品スキャンをトリガーにした関連商品訴求や、販促オファーに対する消費者の反応をベースとして、購買前に複数の提案が可能です。デジタルサイネージや電子棚札もまた、時間帯で変化する客層をAIカメラで捉えて配信内容を最適化する運用が見られるなど、店頭販促がよりインタラクティブなものに向かっています。
デジタルタッチポイントによる二つの変化
こうしたデジタルタッチポイントが消費者に浸透し、メディアとして広がりを見せた先に起こる二つの変化を...
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