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「強みの見つけ方」「知られ方」

「日本一の一点突破企業」を目指すライソンのターゲット戦略とは

三上紅美子氏(ライソン)

アミューズメント施設向け雑貨・玩具を手掛けるピーナッツ・クラブから2018年に分社化したライソンは、家電領域に新規参入した。「2025年には日本一の一点突破企業を目指す」ことを目標に掲げている同社は、「他社にない商品」をどのように開発し、認知を拡大しているのか。広報担当の三上紅美子氏に聞いた。

製菓メーカーのギンビスとのコラボ商品「たべっ子どうぶつカステラメーカー」。

メリットが明白で“尖っている” 他にはない商品を目指す

──貴社は「ライソン発の世界初をつくる」をミッションとして掲げています。他社にはない商品をどのように生み出しているのでしょうか。

「他社にはない商品」とは、生活に馴染み長く使えるものであることを前提に、商品を使う人のことを考え抜き、当社ならではの付加価値を加えた商品のことです。一点突破な商品を開発することに注力しているのは、新規参入の当社が大手と同じ戦略では勝てない、という想いがあるためです。

「他の会社ではやらない」「尖りがある」「メリットがわかりやすい」商品を出していく戦略をとり、「他社とは違う目線で特長のある商品を出しているメーカー」として認識されたいと思っています。なので、デザインやネーミングもわかりやすく、機能を前面に押し出すことで使用をイメージしやすくしています。

──商品の開発時、ターゲット設定はどのようにされていますか。

当社は開発担当だけでなく、コールセンターや物流担当など、あらゆる社員の「自分が欲しい」というアイデアを参考にしています。例えば「オフィスが寒い」と思った社員の発想から「巻くコタツ KOZUTSUMI」が生まれるなど、発想した社員自身がターゲットとなって、商品を開発していくことが多いですね。

中には尖りすぎて、販売店側から「売りづらい商品」と感じられてしまうものも。そういった場合は、企画の段階で取引先の店舗に相談したり、クラウドファンディングを利用したりして、まず世間の反応を確認するようにしています。

その他、自信があってもデータがない新商品は、情報をメディアに掲載してもらうなど、事前にニーズがあるというエビデンスをつくり、それを元に販売店に交渉しています。

例えば「せんべろメーカー」は当初、「せんべろ」自体の認知がそれほどなく、販売店への売り込みに苦戦していました。ですが、リリースを出して「せんべろ」の認知を拡大したところ、コロナ禍で...

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