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SHOW YOUR SHOP!

映画美術の専門家と創り上げた帆船を再現した店舗で伝えるブランド価値

ポータークラシック 銀座

リアル店舗を訪れて購入する体験を通じて、モノ作りの背景も含めて楽しんでもらうには?移転オープンしたPORTER CLASSIC 銀座では、ブランドの世界観を創るパートナーに映画美術の専門家集団を招聘。「旅する帆船」をテーマに映画のセットのような店舗を実現した。

帆船の船内を表現するにあたり、象徴となるのが中央にある舵輪とマスト。いずれも可動できる仕様になっている。


オンラインでの購入が広がり、新たな販売チャネルとして販路拡大となる一方で、既存店舗の存在価値が問われている。店舗数を集約することで地代家賃を圧縮、店舗はショールーミングの場に割り切ってオンラインでの販売へと誘導するなど、リアル店舗の位置づけは変化した。

大きな岐路に立つ店舗づくりにおいて、店を訪れることで喜んでもらえる店舗にしようと挑んだのが、2022年12月6日に銀座ファイブ内で移転オープンした、PORTER CLASSIC 銀座だ。

店舗の世界観の創造主として迎えたのは、岩井俊二監督の『花とアリス』、三谷幸喜監督の『THE 有頂天ホテル』、海外作品ではクエンティン・タランティーノ監督の『キル・ビル Vol.1』など映像美を極めた作品の美術を手掛けたことで知られる、名匠・種田陽平氏。制作も映画やドラマ、CMのセット制作を手掛ける東宝映像美術が行い、銀座の商業施設内に「旅する帆船」の船内を現した。その演出は造形だけではなく、天井の空や窓からのぞく光景が朝から夕闇まで徐々に変化するという仕掛けにまで至っている。

「どうしたらお客さまに来店してもらい、店にいることを楽しんでもらえるのか?」

ポータークラシック代表で社長の𠮷田玲雄氏は、その思考の過程で「映画のセットの職人さんと店舗を創り上げたらどうなるのだろう」と想像。その後、縁あって種田氏の舞台や映像作品に触れ、京都の現場を訪問した際にカメラに映らなくても細部まで拘りぬく姿勢に感動。共通の知人を介して依頼し、実現に至ったという。

同じフロア内にあった旧店舗は向かい合う2店舗の敷地を使って営業しており、うち1店舗の内装テーマは「貨物列車」だった。店舗面積は2店舗合わせても50㎡以下だったが、移転で得た約100㎡の広さを生かし、大きなマストを持つ船の甲板を中心にレイアウト。

ブランドの船長である同社会長の𠮷田克幸氏が収集したヴィンテージ小物が並ぶ仕事部屋、お針子たちのアトリエとして手仕事を間近で見られるアトリエスペース、ブランドに関する映像作品を...

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