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ユーザー目線の「ECサイト」チェックポイント

ユナイテッドアローズがリニューアルで目指す、顧客体験価値の向上

木下貴博氏(ユナイテッドアローズ)

ユナイテッドアローズはUI・UX改善を目指し、2022年3月に自社ECサイトのリニューアルを実施した。今回のリニューアルで、これまでのECサイトから何を変え、どのようなサイトの構築を目指しているのだろうか。同社でEC開発部部長を務める木下貴博氏に話を聞いた。

「なめらかで心地よい、発見から購入・受け取り」の実現を目指す木下氏。

実店舗とオンラインのサービス均質化を目指す

──「ユナイテッドアローズオンライン」について教えてください。

当社のECサイトは今年の3月にリニューアルし、現在は商品を購入できるだけでなく、自社のニュースを配信する総合情報サイト、ログインしてお客さまのお買い物を最適化できる会員サイトとしての役割も持っています。

ECサイトに総合情報サイト・会員サイトの機能を持たせたのは、今後国内の市場規模が縮小トレンドになることを踏まえ、ECユーザーの獲得だけではなく、会員の方にもECサイトを活用してもらうためです。例えライフステージが変わっても、長いスパンで当社の商品を活用し続けていただくため、ECサイトに複合的な機能を持たせています。

当社はオンラインでも実店舗に引けを取らないサービスの提供を目指しており、EC部門では「なめらかで心地よい、発見から購入・受け取りを目指す」を掲げ、日々改善に取り組んでいます。

──実店舗と同様のサービスにするため、何を心掛けていますか。

ECサイトを構成する要素をバランスよく改善し、UXを向上させることです。サイトの構成要素として、お客さまが目にし印象をつくる「サイトデザイン」と、訪問されたお客さまが迷わずに目的達成に向かうための「ユーザビリティ」、それをスピーディにかつ安全に提供する「システム」の3つがあります。それらは相互に作用し機能しているべきで、それぞれが個々に主張しすぎると整合性が取れず、結果として非常にUXの低いサイトになってしまいます。

この3つの構成要素を曖昧にせず、同時並行で改善していくことが結果としてUX向上に繋がり、リアルとデジタルの垣根を超えたサービスに繋がると思っています。

──サイト改善では、どのようなことを実施しましたか。

まず、お客さまの購買体験を向上させるため、「スタッフブログ」と「コーディネート」の内容を拡充しました。これまで各店舗にのみ紐づいていたスタッフの知識や情報をオンラインで展開することで場所の制約をなくし、1店舗だけでなく全国のお客さまに届けることを...

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