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シン・トップの現場力

スポーツ用品に留まらない 新たな事業モデル

示村 真氏(アシックス・スポーツ コンプレックス)

新しい時代における流通・小売・サービス業界で自ら事業を牽引するキーパーソンに迫る本企画。第2回はアシックスの新事業として2019年に世界最大級の都市型低酸素環境下トレーニング施設「ASICS Sports Complex TOKYO BAY」を開業し、2022年5月には大阪・吹田にも新しい店舗をオープンさせたアシックス・スポーツコンプレックス 代表取締役社長 示村真氏。示村社長が考える「現場力」とは。

※2021年8月時点、アシックス調べ

スポーツ用品に留まらない 新たな事業モデル

──まず「アシックス・スポーツコンプレックス」について紹介ください。

アシックスでは2020年に2030年までの10年間にわたる長期ビジョン「VISION2030」を策定しました。現在、私たちを取り巻く社会や環境は、かつてないスピードで大きく変化し、デジタル技術が人々の日常生活により一層定着し、新たな価値や体験を生み出しています。一方で、人々の生活がより豊かで便利になるに伴い、身体を動かす機会が減少するなど、健康に関わる新たな社会課題が生まれています。

そのため今後は、世界中で心と身体両方の健康に対する意識がますます高まっていくと考えられます。そこで、「VISION2030」では「プロダクト」「ファシリティとコミュニティ」「アナリシスとダイアグノシス(分析と診断)」の3つの事業ドメインで事業を拡張することを明言しました。当社は特に「ファシリティとコミュニティ」と「アナリシスとダイアグノシス」の領域に注力して事業展開を行っています。

──事業内容について教えてください。

「ファシリティとコミュニティ」を具体的に説明すると、より多くの人々の健康を実現するために、スポーツをはじめるきっかけや継続するためのきっかけ、リアル・バーチャルを問わずいつでもどこでも誰とでも繋がりながら、スポーツを楽しめる場の提供ということです。

2019年11月に東京・豊洲に「ASICS Sports Complex TOKYO BAY」を立ち上げたのも、多くの人がスポーツを始め、そして継続するためのサービスや体験を提供し、それらを広く展開してスポーツ用品の製造・販売に留まらない新たな事業モデルを実現させたいという思いからです。

「ASICS Sports Complex TOKYO BAY」は世界最大級の都市型低酸素環境下トレーニング施設です。“CROSSING”をコンセプトに、トップアスリートと健康増進を目的に活用される方まで交わる場所として提供しています。トップアスリートが本気でパフォーマンスを高める姿を間近で感じながら、様々な思いを持つ全ての人が自身の理想に近づく場所。自らを変革したい人が、スポーツを通じて、あらゆる...

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