日本で鉄道が開業したのは明治5年、1872年10月14日。新橋ー横浜間を53分で結んだという。今年はその150周年である。
日本は世界有数の鉄道大国と言われる。得意分野は「安全性」と「定時運行」、そして「大量輸送」だ。例えば、東海道新幹線は開業以来、乗客の死傷事故はゼロ。1列車あたりの平均遅延時間はわずか24秒で、1日あたりの輸送人員は45万2000人である(東海旅客鉄道アニュアルレポート2017)。これは、ロンドンとパリを結ぶユーロスターの1日あたりの輸送人員3万人や、ボストンとワシントンD.C.を結ぶアセラエクスプレスの9000人を遥かに凌ぐ。
そう、日本の鉄道は人々の生活と深く結びつき、ゆえに世界最大の利用者数を誇る。実に世界の鉄道利用者の3割が日本だという。事実、世界の駅の利用者数TOP10のうち9駅が日本にある。
そんな日本の鉄道が今、世界の注目を浴びている。今年6月に発表された、世界経済フォーラムの「観光魅力度ランキング」で...
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