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「樹木との共生」を掲げる資生堂のBAUM

小川裕子(小川裕子デザイン)

資生堂/BAUM

バウム ハイドロ エッセンスローション〈化粧液〉。使用後はレフィルのみの購入が可能。

資生堂から発売されている「BAUM」の樹木の力と人間との共生と美しさを紹介したい。初めて現物を目にしたのは百貨店である。そこにはすでに世界観が広がり、森の中にいるような静かで穏やかな空気を感じた。純粋にパッケージが美しいと感じて惹かれたのだが、聞いてみると大変深い考えのもと商品が作られていることがわかり、ますます惹きつけられた。

環境負荷を低くしたパッケージ

BAUMに使用されている木製パーツは、家具製造の過程で出る端材を再利用している。[カリモク家具]とのコラボレーションで実現させており、カリモク家具は「木と作る幸せな暮らし」をモットーに自然環境や社会に負荷をかけない取り組みをしている歴史のある企業だ。家具の端材を化粧品ボトルの本体やキャップに使用しているのだが、毎回木の色も継ぎ目も個性が出る。自然の樹木の1本1本が違うように、ボトル1個1個に個性が出るのだ。それはまさに人間一人ひとりに個性があるのと同じである。自然と人と商品がリンクしたような気がした。

自然環境への配慮として、BAUMのパッケージに使用する一部プラスチック容器にはバイオPET、ガラス容器にはリサイクルガラスを...

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