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環境配慮型セールスプロモーション

パーソナライズ×D2Cが生み出す、真のサステナビリティとは

深山陽介氏(Sparty)

ブランドの価値観や世界観への共感が購買意向に寄与するD2Cブランド。社会的関心が高まるサステナビリティをプロダクトそのものやパッケージ、サービス設計や体験価値の提供においてどう発信していくべきか。パーソナライズを基軸としたD2Cブランドを展開しているSparty 代表取締役の深山陽介氏が解説する。

「色気のある時代を創ろう」。わたしたちが掲げるミッションですが、「色気」とはセクシュアルな意味ではありません。完璧ではない、誰もが持っているコンプレックスや悩みから生まれた自然な魅力。それがわたしたちの定義している「色気」です。

これまでの時代は、大手メーカーが提供する同じ商品をみんな使うことが当たり前でした。しかし、一人ひとりに合ったもの、それぞれにとって本当に必要なものを提供できたら、より「色気」が輝き、個性が価値化されるのではないか。そう考えて最初に誕生したのが、パーソナライズヘアケア「MEDULLA」(メデュラ)です。オンラインで簡単な質問に回答するだけで自分にぴったりのシャンプーが自宅に届く、“パーソナライズ”と“D2C”を組み合わせたビジネスモデルです。

必要なものを必要なだけ提供する

大手メーカーが提供する商品は、小売店の仕入れや販売状況によってセールが行われ値崩れが起きたり、商品が横流れしてしまいます。それにより、メーカー側は利益率を上げるために薄利多売にならざるを得ず、「大量生産・大量廃棄」が行われる構造になっていました。一方でパーソナライズアイテムは、その人に必要なものを必要なだけ提供することで在庫を減らし、環境に配慮する「多品種小ロット」の仕組みによって生み出されます。

これまで問題視されてきた化粧品をはじめとする業界の構造が変化していく時代はすでに始まっており、「大量生産から多品種小ロット・在庫廃棄ゼロ」を実現するため、わたしたちは消費行動からUX・バリューチェーンまでゼロから創り変えていくパーソナライズ革命を起こします。

高品質な製品提供とサステナブルの両立

仕組みづくりのみならず、現在展開している自社ブランドのものづくりにおいても環境への配慮を行っています。例えば「MEDULLA」では、本来廃材とされる栗の渋皮などの植物成分を使用し、化粧箱には非木材紙や古紙配合率が高い環境配慮型材料を使用しています。パーソナライズスキンケア「HOTARU PERSONALIZED」では、耕作廃棄地を果樹園として栽培したレモンや、本来廃棄される早摘果実を活用するなど、森林保護や廃棄物削減等の環境配慮を行いながら高品質な製品提供に努めています。

2021年11月には、テラサイクルジャパンと協働展開するリサイクルプログラムの導入を開始しました。シャンプーやローションなど使用済み...

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