コロナ禍で復権した「こだわり消費」調べ、考え、選び抜く消費者
事業や店舗運営を行っていく際には、コロナ禍による消費者価値観・意識の変化を知り、ますます重視度が高まりつつある「口コミ」をしっかりと味方につけていくための方策を検討していく必要がある。本稿では、野村総合研究所の松下東子氏が、同研究所が1997年から実施するアンケート*をもとにコロナ禍が日本の消費者にもたらした影響について、消費意識に焦点を当てて解説する。
全18ブランドの飲食事業を展開する「アークランドサービスホールディングス」。中でも24年の歴史を持つかつ丼チェーンの「かつや」は、ここ数年でリリースPV数とSNSのフォロワー数が急増。メディアも生活者も話題にしたくなる拡散の秘訣を、広報担当の鈴木恵美氏に聞いた。
全国に約500店舗を展開するかつ丼チェーン「かつや」。
かつやをはじめ、アークランドサービスホールディングスのブランドや、コーポレートの広報を担当しています。
「かつや」では主にWeb関連のキービジュアルの調整や、プレスリリースの作成、Twitterの運用・管理を行っています。約3年前の入社当時は広報担当がおらず、認知拡大を目的に広報に力を入れていくために私が広報・秘書兼務で採用されました。
はじめはかなり試行錯誤していて、そもそも「かつや」には、まだ認知拡大の余地があると考えTwitterの公式アカウントを開設し、新しいファンとのコミュニケーションを始めました。折込チラシなどの販売促進については事業会社が行っていたので、私たちは瞬間風速的な施策ではなく、認知が着実に広がっていく仕掛けをしようと。そこで手始めに、プレスリリース配信サイトのランキング上位になることを目指しました。
企業サイトのニュースやTwitterでの情報発信など、あらゆる情報発信のページリンクを配信サイトのリリースと同じにしました。そうすることでメディアだけでなく、生活者の方にもリリースを見てもらう機会が増え、PV数も増加。PV数がトップ記事にあることでメディアに取り上げられる機会も増えました。
意識していることは、ユーザーが思わず二度見したり、その先に遷移したりしたくなるような画像やコピーを入れること。一見して「なにこれ?」と思わせるような言葉選びをすることで、限られた文字数の中でどれだけ興味をひけるかを考えています。
Twitterはユーザーからの反応が得やすいので、そういった特性も加味して、「かつや」の発信は...