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販促会議 企画コンペティション

「販促コンペマニア」が考察する 販促コンペの戦い方

丸山 優河氏(プラップジャパン)

いよいよ課題発表となった「第14回 販促会議 企画コンペティション」。13社の課題に対し、どのように取り組めばよいのだろうか。第12回で協賛企業賞、第13回でゴールドを受賞し、“販促コンペマニア”を自称する丸山優河氏が販促コンペの戦い方について解説する。

実際に販促コンペに挑戦する際の戦い方の参考として、私が3年間販促コンペに挑戦してきた中で得た気付きや戦略を、課題の選び方と企画の発想法の二点に絞ってお伝えします。

課題の選び方

実際に課題が発表されたら、まずどの課題に取り組むかを選ぶところから勝負は始まります。これまでの経験から、「良いアイデアが浮かびやすい課題の法則」がある程度分かってきたので、優先度順に6つ、理由も含めてお伝えします。

①「習慣化」の課題

「商品の使用・購入を習慣にしてほしい」「長い間、商品を使ってもらいたい」という、ロングスパンで作用するアイデアを求められる課題は、一見ハードルが高そうですがかなりオススメです。毎年2〜3課題しかないテーマですが、実際に数々のグランプリや受賞企画を生んでいます。

そもそもターゲットに長期間作用する企画は、生活者の日常に商品を深く浸透させることができるので非常に強力です。それはすなわち、クライテリアである“人を動かすパワー”の総量が大きいという評価につながるのだと思います。この手の課題では、与件がダイレクトに長期的な効果を求めているため、企画者は自然に、アイデアが強くなる方向だけを向いて企画を考えることができます。

②「楽しい」「好き」をつくる課題

販促コンペ(多くの場合実務でも)では、人を動かす、というクライテリアの中の重要な要素として、思わず商品やブランドを好きになってしまうエモーショナルな魅力も重視されます。「楽しい」「好き」といったポジティブな気持ちが強く湧いてしまうようなアイデアは、見ていて楽しいし、評価も高いですが、これは本来、商品を知ってもらう・買ってもらうという基本的な与件をクリアした先で、どこまで上乗せできるかの要素です。

でも、この手の課題は親切なことに、気持ちを引き出すことをゴールに設定してくれているので、提出企画の魅力を自然と上げてくれます。

③「親子」をターゲットにできる課題

“親が子を思う心”は誰しも強固で、これを軸とするインサイトは非常に説得力があります。子育て、誕生日、クリスマス、受験、就活など、タッチポイントも様々でアイデアの幅も広がりやすいです。このため、親子に紐付けられそうな課題だと思ったら、積極的に着手するようにしています。

④「学生」をターゲットにできる課題

こちらも親子フックに近いですが、学生時代のライフイベントや学校生活を軸にしたインサイトは強固で、入り口も入学、卒業、部活、受験、友情、恋愛など多様です。学生に紐づく企画も、“思わず人が動いてしまう”施策を考えやすいと言えます。

⑤「低価格商材」の課題

商材が既に認知されており、親しみをもって受け入れられている場合、施策の自由度が上がりアイデアが浮かびやすくなります。また、サンプリングなど安価ゆえ取れる手法も豊富なので、手に取ってもらうハードルを低くでき、“人が動く”イメージが付きやすいです。

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