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キオクとキロク〜商業施設の閉店にみるSNS活用〜

島袋孝一(プリファードネットワークス マーケティング)

津田沼パルコ

「好きな商業施設はどこですか?」こんな問いを投げかけられたら、あなたは、どう答えますか?私は社会人キャリアのスタートがパルコというショッピングセンターだったので、間違いなく「パルコ」と答えます。高校3年間も、千葉パルコ(2016年に閉店)には、どれだけ訪れたことか。

きっと読者の方にも、幼い頃、親に連れられて訪れた百貨店、青春時代に初デートで行ったおしゃれ都市型ファッションビル、日常生活に必要なモノがなんでも揃う郊外型モール。きっと1つはキオクに残る場所があるはずです。

昨今、建て替えや不採算などの理由により、歴史ある店舗の閉店が耳に入ります。地域紙などのマスメディアでは、回顧録として開業当時のキロクを掲載することが多いです。一方、SNSではどうでしょうか?

津田沼パルコが歩んだキオクとキロク

今回取り上げるのは千葉県にある「津田沼パルコ」です。1977年7月に開業した同店。2023年2月末での閉店が決定・発表されるとその報道は、あっという間に全国に拡散し、Twitterでトレンド入りするほどでした。現実の店舗は、地域密着型なビルですが、現在は居住していないものの、かつてその場所で過ごしたことのあるお客さまからの惜別の声が全国から集まった結果です。

その多くの声を受けて、津田沼パルコ 野口香苗店長を中心に閉店キャンペーンが企画・展開されています。従来まで商業施設の「中の人」は裏方の黒衣であり、現場で...

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