売れる「言葉」の基本 直販コピーは「説得」がミッション
コロナ禍により、リアルからデジタルへ。販売チャネルもコミュニケーションチャネルも大きく変化した。消費者との接点は変われども、人を動かすのはクリエイティビティ。そしてそのクリエイティビティの中核を担うのが「言葉」だ。販促における、売れる「言葉」の基本を向田 裕氏が解説する。
売りにつながる!「言葉」の使い方
直接接客されているわけでもないのに、見ただけで商品担当者の思いが伝わるドン・キホーテのPOP。同社のPOPには思わず売り場を探索したくなるような、時に購買意欲以外も掻き立てる魅力があるのかもしれない。そんな「響く」POPの制作の裏側を取材した。
ドン・キホーテには各店(一部を除く)に専属のPOPライターが配属されている。入社後、研修を受け「ドンキ文字」などの練習を重ね技術を磨く。POPライターは色、形、大きさ、目立たせたいポイントなどMD担当者の思いを汲み取り、POPへ反映。POPが貼られたときに、伝えたい情報が見やすく、分かりやすく、しっかり伝わるかどうかを心がけているという。その上で、ドンキらしいアミューズメント演出をかけ、楽しんでもらえるような工夫を凝らしている。
担当者のコメント文言を活かし文字をかすれさせたり、影をつけたりして立体的に、実際に音が飛び出してくるようなイメージで制作した。語り掛けてくる楽しい感じがそのまま伝わるよう工夫。
珍味菓子のPOP。担当者が依頼してきた色、デザインをそのまま採用。「楽しいPOPにしてほしい」との要望を受け、商品名を活かしてポップな表現を演出した。
担当者から「飛び出すようなPOPにしてほしい」と依頼を受けた。その熱意がそのまま弾けるようなイメージを、当時の季節「夏」をモチーフに形にした。