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ゲームから学ぶ 人を動かす『ヒント』

任天堂の開発室から生まれた時流を捉えたプログラミングソフト

杉浦 充(ADKマーケティング・ソリューションズ)

2020年度より小学校でのプログラミング教育が必修化されました。その流れを受けて、任天堂より『ナビつき!つくってわかる はじめてゲームプログラミング』が発売。エンジニアからも絶賛されるゲームの魅力とそのプロモーションを解説します。

パッケージ版と付録の「ノードンふりかえりカード」※筆者撮影

『ナビつき!つくってわかる はじめてゲームプログラミング』

任天堂より2021年6月11日に発売されたNintendo Switch用ゲーム。振り返り用のカード付きで、価格は3480円(税込)。

※本稿では『はじめてゲームプログラミング』と記載

私が考えるゲームの魅力の1つとして、「“楽しく”何かをさせる」というものがあります。本連載でも取り上げた『リングフィットアドベンチャー』(2021年11月号)であれば楽しく運動(筋トレ)をさせるものであり、『桃太郎電鉄シリーズ』(同12月号)であれば、楽しく地理を学べるもの⋯⋯と捉えることもできます。そういったゲームを作ることに長けているメーカーと言えば任天堂かと思いますが、2021年6月に発売された『はじめてゲームプログラミング』には衝撃を受けました。

出るべくして出たゲーム

言うまでもなく、本ゲームは2020年からの小学校でのプログラミング教育の必修化を受けて発売されたゲームです。3480円(税込)と少し分厚い参考書1冊を意識した価格も特徴でしょう。このような限定的なテーマでも、国内販売本数20万本を突破(2021年12月時点)。エンジニアからも「本格的」「考え抜かれている」と好評であると聞きます。

実際に私もプレイしてみましたが、初めてでも楽しくプログラミング体験ができるという部分に相当こだわって作られており、まさに時流を捉えた「出るべくして出たゲーム」であると感じました。本稿では、そのゲームの内容(ゲームの内側)と、本ゲームだからこそのプロモーション(ゲームの外側)について触れていきます(下記参照)。

ゲームでも立派な教育に

先述の通り、『はじめてゲームプログラミング』は、「教育」を強く意識したゲームです。これからプログラミング教育が必要になるというニーズ(時流)を的確に捉え、「ゲームでも立派な教育ができる、むしろゲームだからこそ立派な教育ができる」ということを証明する素晴らしいゲームだと思います。“楽しく”プログラミングを学べる⋯⋯まさに冒頭で記載した私が考える魅力の1つを...

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