ほぼ毎日、お笑いライブを開催 どんな客にも優しい対応 専門用語を排し平易な告知表記

関東交通共済協同組合ビルの地下ホールを年間で借り上げた。「ナルゲキ」の入るビル前に立つ児島さん。
新宿駅西口から徒歩約10分に位置するのが「西新宿ナルゲキ」。関東交通共済協同組合本部ビルの地下ホールをお笑いライブ運営会社のK-PROが2021年4月から全面借り上げて改称した劇場だ。
K-PROは小学生の頃からお笑いが大好きだった代表の児島気奈さんが2004年に立ち上げた。近年は年間約1000ものライブを主に新宿近辺の小劇場で開催していた。しかしコロナ禍で開催中止が相次ぎ配信ライブを始めることに。撮影機材を毎日、各会場へ持って移動する困難さから、いっそ劇場を構えられたらと考えたという。
「以前から専用劇場を持つことでお笑いライブに付きまとうアングラな感じを脱して、より価値を上げたいとも思い続けていました」と児島さんは話す。コロナ禍で借り手の少なくなったオーナー側ニーズとも合致し同ホールを年間レベルで借り上げた。
K-PRO主催ライブではバイきんぐや三四郎、ハナコといった人気芸人も若手時代から競い合ってきた。今も彼らは「ナルゲキ」に進んで出演してくれるという。お笑いライブでケータリングを最初に取り入れたのもK-PRO。寒い季節に劇場外でネタ合わせをする芸人のためカイロもケータリングに入れる。「全て、芸人さんに喜んでもらい、お客さまが楽しめるライブを提供したいという思いから発しています」。「ナルゲキ」の名称には「笑いが鳴り響く劇場」「若手芸人がスターに成り上がる場所」の意味が込められている。
劇場はコロナ禍真っ最中の...