購入の数十年後に客が再来店 おうち時間が増えツリーは完売 オンラインショップもスタート
東横線代官山駅から歩いて5分程度、長年落ちついたたたずまいのヒルサイドテラスに店を構える「代官山 クリスマスカンパニー」。1985年に「364日、クリスマスイブ」をコンセプトにオープンしたクリスマスグッズ専門店だ。今や同テラスでも一、二を争う老舗テナント。当初運営していた企業が1998年に撤退する際に引き継いだのが現オーナーの山﨑公美さん。「それまで店舗運営の経験もありませんでしたが当時近所に住んでおり、この店をなくしてはいけないとの思いが強かったのでしょう」と振り返る。
店内にはクリスマスツリー用のトップやリースなど様々なオーナメントをはじめとして、スノードーム、リボン、クリスマスカード、オルゴールやプレゼントにふさわしい雑貨類などが所せましと並ぶ。ドイツやヨーロッパ各国からの輸入アイテムが中心。「溢れんばかりにアイテムが並ぶ展示スタイルも装飾台の配置もオープン以来ずっと変わりません」と山﨑さんは語る。
同店には長く通う客が多い。取材中、来店していた若い女性客はツリーオーナメントのリボンについて「去年も一昨年も買いましたがデザインが変わりましたか?」とスタッフに尋ねていた。
顧客が家にクリスマスツリーを飾り始めるのは結婚や子どもの誕生など人生の転機を迎えた時が多いと山﨑さん。「毎年オーナメントを買い足し、お子さまの成長と共にツリーが完成するご家族に寄り添っていけるのが喜びです」。
二十数年前の夏...