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逆境を乗り越える 「企画力」

ひとつのアイデアをみんなで育てる。テキストエディタを活用した企画術

合田ピエール陽太郎氏(カヤック)

オンラインでのミーティングが当たり前となった今、企画のアイデア出しや組み立て方が思うようにいかないということも多いのではないだろうか。ここでは、コロナ禍でも様々な企画に挑戦し続けるカヤックに、アイデアの育て方を聞いた。

    カヤックとは⋯⋯

    固定概念にとらわれない発想力・企画力、形にしていく技術力を強みに、ゲームアプリや広告・Webサイト制作を始め、最新テクノロジーとアイデアを掛け合わせた新しい体験をユーザーに提供しています。社員の9割がデザイナーやプログラマーなどのクリエイター人材で「つくる人を増やす」を経営理念に多様性を生かしたユニークな人事制度や経営でも注目されています。

カヤックで企画を考えるときには、チームでブレストをしてアイデアを出し合うことが多いです。そこには、クリエイティブディレクターやプランナー以外にもデザイナーやエンジニアも参加します。そういった様々な職能の頭の中を合わせ、ひとつのアイデアに育て上げていきます。

カヤック流 オンラインブレスト術

新型コロナウイルス感染症拡大によりカヤックでも一部社員がリモートワークをしているため、これまでオフラインだったブレストを、オンラインで実施しています。オンラインの特性上、多数で一気に話すより、一人ずつ話をすることが多くなりがちです。他の人の発言からインスピレーションを受けて、いいアイデアが湧いてきたのに、話題が変わってしまい、タイミングを逸することもあります。

そこで、カヤックではテキストをベースに、アイデアやイメージを出し合う工夫をしています。チャット欄などを使うこともありますが、僕はよく「miro」というオンラインホワイトボードツールを使って、意見を書き出し、まとめています。

実際のやり方としては、5分ほど時間を取って、チームで集まったメンバーでひたすらテキストエディタなどにアイデアを文字で書き出していきます。オンラインで集まったのに、「無言で黙々と書いていていいのかな?」と思うかもしれませんが、とにかくアイデアを出し続けてください。書き終えたら、アイデアをmiroなどに貼り付けて板書し、アイデアをひとつひとつ説明し合います。

そのときに出すアイデアは特別なものでなくても構いません。ダジャレでも過去の記憶でも、商品に対する印象でも、とにかく思いついたことを発表していきます。アイデアにならなそうな言葉も、アイデアを出すヒントになる可能性があるからです。だいたい1時間あれば、多いときで100案ほどの幅広いアイデアが出てきます。それらを並べて、目指すべきゴールに近づくためのアイデアをピックアップしていくのです。

この手法は「使えば、一発でいいアイデアが出る」という魔法の技ではありません。むしろ、いきなり完成形のアイデアが出てくることの方が稀です。種になりそうなものを見つけて、再びブレストをしながら、アイデアを足したり引いたりして、チームでアイデアを育てていきます。どのようなものかをわかりやすく説明するために、実際の事例でアイデアが出たところから、育てていくまでの流れを紹介します。

オンラインホワイトボードツールを使って意見をまとめている。

ひょうたんや『Art Beef Gallery』の企画

創業72年目を迎えた、本店が滋賀県近江八幡市にある「ひょうたんや」さまから、通販について相談を受けました(『販促会議』2021年10月号の連載「これがプロの企画書だ!」にて掲載)。コロナ禍で店舗の売上が下がっているので通販事業をなんとかしたいという内容でした。具体的に状況を知るために...

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