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「販促メディア」を使いこなす!

販促に活かすために持っておくべき「メディア活用」の大局観

沼田洋一氏(ADKマーケティング・ソリューションズ、Data Chemistry)

販促に活かせるメディアは多岐にわたり、網羅的に把握できている人は多くない。そこで本稿では、販促領域を担当している人に向けて、マーケティングにおけるメディア活用について整理していく。

コロナ禍での生活がもはや通常になってしまった状況の中で、企業の販促担当者はどのようにして生活者とコミュニケーションをしていけばよいのだろうか。従来型のマスメディア、SPメディアという出口からの考え方ではなく、広告主企業が自社の「顧客」との関係を考えるための枠組み、マーケティングファネルの中でそれぞれのメディアの位置づけを整理してみることから始めてみたい。

マーケティングファネルとメディア

例えばADKグループでは図1のように「顧客資本マネジメント」という考え方のもとに、マーケティングファネルを3つのステップに分けて、ファネル全体で顧客との関係をとらえている。

図1 「顧客資本マネジメント」という考え方

第1は効率的に見込客を獲得し顧客へと導く「獲得型」マーケティングのステップである。メーカーであれば、宣伝部が担当し主にメディアを使用したキャンペーンがこれに該当するだろう。この中でも売り場に近い「接点」に関しては、いわゆる「SP媒体」として扱われているものもある。

第2に商品やサービスの購入者を「ファン」に変えていく「育成型」マーケティングのステップがある。既存顧客向けの販促だけでなく、自社のSNSアカウントやイベントなどを使ったロイヤルカスタマーを育成するステップだ。企業によりこの部分をどの部署が担当するかは異なるだろうが、アプリや公式アカウント、DMなどを使った様々な施策が行われている。

第3は、ロイヤルカスタマーの分析から新規の見込客を見つけ出すターゲティングと、企業が自社の熱心なファンに積極的に関与していくコミュニティを持つことで、ユーザー自らが新たな見込客を呼び込んでくれる仕組みづくりの2つで構成される。この3つのステップによって、顧客に与える体験価値を最大化しようという考え方だ。

このマーケティングファネルに沿って、メディアを位置付けてみよう(図2)

図2 マーケティングファネルでメディアを整理

左のファネルにはテレビ・新聞・折込チラシをはじめとした視聴者・読者の多いマスメディアが位置付けられる。接触者数が多くターゲットの的は絞りにくいが、潜在的な需要層に情報を接触させることが可能だ。もちろん、シニア向けの商品のように性・年齢でターゲットが決まるものは、優良な見込客を獲得することが可能なメディアだ。雑誌やラジオのように読者・聴取者の特性や趣味嗜好のはっきりしているメディアは、見込客を絞り込みやすい。

化粧品であればメイクアップの雑誌、料理であれば料理雑誌などコンテンツのはっきりしているものはわかりやすい。ラジオも自社で起用しているタレントの番組に提供するなどのわかりやすさがある。興味を持ってくれた人は、検索行動から公式サイト、比較サイト、動画サイト、SNSの書き込みなど様々な情報収集行動をとる。もちろん、カテゴリーによってはこういった...

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