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その常識を疑おう

潜在ニーズを探すのは無駄? 本当に考えるべきことを理解しよう

高橋孝之(ホジョセン)

常識と考えられていることについて、実はそうではないと提言していく本連載。今回のテーマは「潜在ニーズ」だ。「潜在ニーズ」という言葉をどう捉えればいいのか。販促活動において有益な視点を、筆者が解説する。

    常識3 潜在ニーズは消費者が気づいていないニーズ

    ▷カテゴリにとって潜在していることが重要

    ▷自カテゴリが解決策に含まれない課題を探せ

    ▷潜在ニーズは自分たちで探すしかない

当たり前に受け入れられている常識を、一歩下がって疑うことで本質をあぶり出す連載「その常識を疑おう」、第3回目のテーマは「潜在ニーズ」です。なお、コトラーはニーズとウォンツを区別して定義していますが(『コトラーのマーケティング入門 第4版』p.7など)、本稿ではそれらを合わせて「ニーズ」と呼ぶこととします。

新規事業や新ブランドの立ち上げ、もしくは既存ブランドの立て直し、コンセプト開発などのご相談をいただく中で、頻繁に登場するキーワードのひとつが「潜在ニーズ探し」です。潜在ニーズを「消費者が気づいていない無意識のニーズ」と考え、発見しようとインタビューや観察調査を繰り返している方も多いでしょう。

この試みはたいていのケースにおいて徒労に終わるので一刻も早く止めたほうがいいのにと、常日頃から感じています。その理由のひとつは、そもそも消費者自身すら気づいていない「レア」なニーズを1時間程度のインタビューや数回の観察で発見することは、運頼み以外の何物でもないから。

さらに悲惨なことに、調査目的として「潜在ニーズを発見する!!」なんて規定してしまったら、否が応でも発見したという結果を出す必要にかられます。確かに潜在的ではあるけれども誰も望んでいないことを指して、「これが潜在ニーズです!」という一見もっともらしいサマリーができあがった悲劇も多いでしょう。そして製品化して失敗します。だって誰も望んでなく、単に潜在しているだけのことに基づいているわけですから。

これだけだとただの失敗例の紹介になってしまうので、今回のコラムは、もう少し根本的な常識を疑います。その常識とは、「潜在ニーズとは、消費者が気づいていない無意識のニーズ」という定義そのものです。

何にとって「潜在」しているのか?

「消費者が気づいていない」と表現されているように、潜在ニーズは消費者にとって潜在しているニーズだと考えることが一般的なようです。そこで、一歩引いて...

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