金冠堂は6月21日から、渋谷駅の地下コンコースにおいて、虫さされ薬「キンカン」の切実すぎる本音広告「#若者に売れたい」を掲出。あわせて「キンカン」のボトルを模した巨大柱巻き広告も掲出し、若者に対する商品ラベルの認知拡大を目指した。
背景には、毎年実施している「キンカン」の認知度調査で、20代の認知度ポイントが30代以上と比較して乖離があったことから、若年層へのアプローチが必要だと考えた。そのうえで、「今年度はコロナ禍が続いていたこともあり、広告に対してもより“本音”で“誠実”に語ることが求められる風潮があると感じていた」と東急エージェンシー 統合ソリューション局 興津隼人氏。
そこで今回はブランドの本音をあえてさらけ出そうと企画し、「まずはラベルを覚えてもらえるだけでいい」という謙虚な姿勢を示す一方で、ラベルを覚えてもらうために柱の形状を生かした「巨大キンカンボトル」を大量に並べた。
Twitter上では、本音広告に対して励ましのエールを送る人や笑いのネタとして話題にする人、一緒に撮った写真を投稿する人などが見られた。また、虫さされ以外にも肩こりに対する効能があることにも気づき、「キンカン」の良さを見直す人も多かったという。
「#若者に売れたい」というハッシュタグには、ほかの老舗企業やブランドも反応。その連鎖によって当企画のさらなる広がりが感じられたという。

クリエイティブは、広告っぽさのない、人格化したようなリアルな会話のトーンを意識した。