「パッと見」で「買いたい」をつくる パッケージデザインの基本
「パケ買い」という言葉を聞くようになって久しい昨今。商品の機能や価格だけではなく「見た目」も購買の判断軸と考えると、商品パッケージはまず「手に取ってもらう」ための入口とも言えるだろう。“パッと見”で購買意欲を促進させるためには何を意識すればよいのか、基本に立ち返る。
売上を伸ばすための基礎知識 販促の基本
「インフルエンサーを活用した販促を行いたい」という声が増えてきた。一方で「実際にどうやって始めたらいいか分からない」という声もある。著者が具体的な「始め方と注意点」に注目して解説する。
社会に与える影響力が大きい行動をする人物のことを「インフルエンサー」と呼びます。また、こうした人物が発信する情報を活用して企業が行う宣伝活動を「インフルエンサー・マーケティング」と呼びます。
SNSを中心としたCGM(Consumer Generated Media)が販促活動に大きな影響を持つようになりました。かつてはテレビなどで活躍するタレント、モデル、スポーツ選手などがインフルエンサーでした。しかし、インターネット人口が増え、ブログやSNSが普及すると、必ずしも全国的に有名ではなくとも「インターネット上で消費者の購買決定の意思に影響を与える人」を示すようになっているのです。
「インフルエンサー」に自社商品やブランドを紹介してもらうことは、具体的にどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか(図3)。
●広告に代わる(を補完する)コミュニケーション
広告ブロックのアプリなどを利用して広告接触を避ける人を見かけます。バナー広告を出稿しても、思ったほどクリックされず売上につながらないことも増えました。多くのフォロワーを持ち、フォロワーと心の距離が近いインフルエンサーを通すことで、広告をスキップするようなユーザーとも接点を持てます。
●オンライン上に情報が拡散される
インフルエンサーがSNSに口コミの書き込みを行うと、ファンであるフォロワーがシェアすることで情報が拡散されます。結果として多くの人に商品情報は広まります。マス広告から口コミが広がることと比較しても拡散のハードルは低く、年代や性別を問いません。
●ターゲットにリーチしやすい
インフルエンサーの持つコミュニティー(フォロワー)には、ライフスタイルの似たファンたちが集まります。ターゲット層と親和性の高いインフルエンサーに協力を依頼すれば、年齢や居住地域などのデモグラフィックデータからだけではリーチすることが難しい人たちにもリーチが可能です。また、インフルエンサーによる「オススメ」は、企業目線の「広告」よりも身近で共感を得やすく「自分も使ってみたい」という気持ちを抱かれやすくなります。
●購買の意思決定を後押しする
商品の購入前にネットで比較検討している際に、好きなインフルエンサーが過去にオススメしていると購入を決める最後のひと押しにもなります。特に初めて購入する商品、高価な品などは、信頼するインフルエンサーのオススメは安心材料にもつながり購買プロセスに影響を与えます。
一方でインフルエンサー・マーケティングにはデメリットがあります。
●ステマと誤解される
企業の広告であることをユーザーに明示しないと、ステルスマーケティング(ステマ)と誤解され炎上につながります。ステマとは、消費者に対して投稿内容が宣伝と気付かれないように宣伝をする行為のことです。「サクラ」「ヤラセ」とも呼ばれます。
インフルエンサー・マーケティングを行うには、具体的に何から始めたらよいでしょうか。最初に行いたいことは「最終目標(KGI)」の明確化です。
例えば、以下のような目標設定(KGI)を考えてみてください。
自社で開発したフルーツドリンク(新商品)のランディングページ(LP)を作成して、LPからの商品購入件数を半年後に1000件達成する。
他にも以下のような「最終目標(KGI)」が考えられます。
●購入率が低い20代30代女性の購入数を1年間で10%台に増やす
●リピート率を10%から15%向上させ、LTVを向上させる
●新規での問い合わせ数を3倍にする
この最終目標(KGI)を決めるにあたって注意したいことは、ただの努力目標ではなく「必達目標」であることです。そして単なる「スローガン」ではなく「数値」であることが大事です。誰からも分かりやすい一般的な数値目標(売上、購入数、リピート率、LTVなど)が望ましいです。
KPIとはKey Performance Indicatorの略です。最終目標(KGI)を達成する上で欠かせない通過地点を示す指標です。KGIが「結果」を表すのに対して、KPIは「過程」における評価の値です。
KPIの設定により事後の効果検証が容易になります。あまり数多く設定せずに、確実にKPI を把握して目標達成に集中することが重要です(図4)。
●インフルエンサーを活用したキャンペーンを実施する。
●SNS上のハッシュタグを「500件」と設定。
●この数値目標を達成するために効果が見込めるようなインフルエンサーに商品紹介を依頼する。
ターゲットに最も合ったSNSを選択します。1人のインフルエンサーがあらゆるSNSで影響力を持つことは稀です。ツールの特性、インフルエンサーの個性や影響力を考慮して、具体的な...