昨年、第12回「販促コンペ」のグランプリを受賞したEPOCHの藤巻百合香氏と菅原由佳氏。なんとグランプリの受賞によって、希望していたプランナーへ転向が会社から認められたという。ここではその2人に、販促コンペに応募した経緯から受賞までの動き、そしてオススメの取り組み方も聞いた。
第12回「販促コンペ」グランプリ作品「キャッツアイセイケース」
藤巻氏、菅原氏の応募作品。グランプリと協賛企業賞の同時受賞で、審査員からも高い評価を受けた。
実績づくりのために応募
──現在のお二人の仕事内容について教えてください。
藤巻:今年2月からプランナー職になり、メディア横断型の統合プロモーションのプランニングをしています。。
菅原:私は、アソシエイトプロデューサーとして、動画制作を中心にプロダクションマネジメントを行っています。そのほかにもデザイナーとして、ロゴやポスターなどのアートディレクションも担当しています。。
藤巻:私はもともと、プロダクションマネージャーとして、アウトプットの最前線で働いていました。ただ、もっと企画の骨子の部分に関わりたいという思いがあり、クリエイティブディレクター(CD)のようなポジションを目指すにはどうすればよいか、考えていました。周囲の人に聞くと、CDにはアートディレクター(AD)か、コピーライターからなる、という道があると知り、美大卒が前提になるADからは難しいので、まずはコピーライターになろうと思いました。実はコピーライター養成講座も受講していました(笑)。
──そこから、どのように販促コンペに応募に至ったのでしょうか?
藤巻:あるとき、社内のCDの人に私の考えたキャッチコピーがいいね、と評価をもらい、プランニング業務のサポートもするようになりました。しかし、制作の仕事をやりつつ、プランニングをするという両立はかなり難しく、とはいえ会社としても、いきなりプランニング業務を全部まかせることはできないから実績をつくってほしい、と言われました。
当社は統合プランニングに強みを持つ会社だったので、総合的な力が試される販促コンペはまさにぴったりでした。ほかにも、いろいろ公募コンペは探しましたが、グラフィックや映像、コピーなど何かに特化したコンペはあっても、販促コンペほど自由なものはありませんでした。
ただ、もともと販促コンペは知ってはいましたが、日々の仕事に追われ、チャレンジできるタイミングはありませんでした。制作部の周りの人も応募している人はおらず、自分とは縁遠いもののように感じていました。我々のような少数精鋭のプロダクションではなく、人材に余裕のある大手広告会社の若手プランナーが社内でチャンスをもらうために挑戦するものというイメージもありました。
なかなか応募できない状況が続いていましたが、昨年は4、5月の緊急事態宣言によって、企業のプロモーション活動が一時止まったため、余裕が生まれ、取り組むことができました。
企画書10枚で伝える難しさ
──応募する課題はどのように決めましたか?また、課題を決める際に重要なことがあれば教えてください。
藤巻:最初は、出されている26課題全てに取り組もうと思い、フラッシュアイデアを出していましたが、2カ月という応募期間で企画書をブラッシュアップさせていくことを考え、最終的に手応えのありそうな7課題に集中して取り組みました。
私は全課題分を視聴しましたが、課題に取り組む上で、オリエンテーション動画は必ず見るべきだと思います。協賛企業が重視したい部分が、熱量として...
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