三井住友カードは膨大なキャッシュレス決済による購買データの活用に取り組むとともに、カード加盟店ほか企業を対象に分析サービスを提供している。膨大なデータからインサイトをつかむポイントを聞いた。
デジタルマーケティングの黎明期である2000年代は、マーケターがデータ分析に求めていたのは主にコスト面での「効率化」でした。近年はデータを追うことでお客さまの「個」を捉えてより深く理解することに関心がシフトしています。その手段としてデジタルマーケティングを用いるという流れがより明確になったと感じています。
まずは社内のデータに着目せよ
購買手段が劇的に多様化する中、顧客像を一元的に把握することは難しくなっています。そんな中でも正しい顧客理解を目指してデータを利活用しようとする際に、私たちが重要視しているポイントは3点あります。
ひとつ目は、まずは自社がすでに保有しているデータに取り組むのが先ということです。直接集めたデータには、自社の顧客がどんな人たちなのかを理解するための重要な手がかりが込められているものです。その分析がマーケティング施策のベースになります。
2つ目に、自社のデータで足りない部分を補うために社外のデータを使う際は、それぞれの...