小売DX支援やDMP事業を行うアドインテの稲森学氏は、リテールメディアの台頭を指摘する。海外ではすでに多くの事例が生まれており、その流れは日本でも始まっている。小売、メーカーにどのような変化が起こっているのか。
いま、従来はデータになっていなかったオフラインデータと、既存のオンラインデータを掛け合わせてデータ分析することで、顧客理解の解像度を上げようとする動きが活発化してきている状況です。
さらに、それをメーカーと協業する形で活用する「リテールメディア構築」の流れが加速しています。パーソナライズを実現するデータプラットフォームと機械学習を活用した高度な分析により、多様なデータから意味を引き出せるようになってきました。それを推進しているのは、BeaconやAIカメラなどで、今までデータにできなかったものが可視化できる環境が整ってきているのです。
海外ではウォルマート、クローガー、ホーム・デポ、ベスト・バイなどが自社保有データとデジタル広告の融合によるリテールメディアを構築しています。それらは大きな成果をもたらしており、日本においても同様の成功事例が生まれつつあります。業態でいうと...