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消費者行動の音楽心理学

BGMのテンポを使い分ける

池上真平(昭和女子大学)

お店で何気なく耳にするBGM。その選曲が、来店者の購買行動に影響を及ぼしていることが分かった。BGMのテンポと売上の関係を読み解く。

前回までの2回にわたって、店内BGMのテンポに関する実験結果を紹介してきた。そこから見えてきたのは、BGMのテンポには、消費者行動を左右する力があるということである。遅いテンポのBGMには、顧客をリラックスした気分に導き、滞在時間を長くさせる効果がある。一方の速いテンポのBGMには、顧客を活気のある気分に導き、行動ペースを速めることで滞在時間を短くする効果がある。

しかし、肝心の売上への影響については、実験によって結果が分かれていた。すなわち、レストランで実験を行ったミリマン研究では、「遅い」テンポのBGMの方が、顧客あたりのお酒の売上や粗利益が高かった一方で、コンビニ環境で実験を行った我々の研究では、「速い」テンポのBGMの方が時間あたりの購入金額が高かったのだ。これは、一体なぜだろうか?

テンポと売上の関係は?

一般的に、滞在時間が長くなるほど、顧客がお金を使う見込みが増える。ミリマンが実験を行ったような、オシャレでそこそこ値の張るレストランは、その好例といえるだろう。なぜなら、滞在時間が長いほど、より多くの品を注文する可能性が高くなるからである。だから遅いテンポのBGMが利益増に貢献したのだろう。一方、USENと筆者が実験を行ったコンビニでは、そもそも長時間滞在を前提としていない。だから速いテンポのBGMが...

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