産地と消費者をつなぐ都市型八百屋「旬八青果店」(アグリゲート)。2013年に誕生し、現在は都内に惣菜や弁当も扱う9店舗を展開する。新鮮でおいしい野菜を適正価格で販売する基幹店、大崎広小路店に取材した。
店頭に掲げる真っ白な布に「旬八」と黒く染め抜いたのれんが特徴の八百屋「旬八青果店」。目黒・田町・赤坂など都内に9店舗を構える。
五反田から発する東急池上線高架下のモールが尽きるあたり、大崎広小路駅の真ん前に位置するのが基幹店の「旬八青果店・大崎広小路店」だ。モール再開発が進んだ2018年3月に開店し、当初は別企業が運営するドーナッツ店内の小さなコーナーとしてスタートしたが、同店の退店でスペースを広げた。
今では特に昼間から夕方にかけて多くの買い物客が訪れる人気店で、コロナ禍を経た2020年には、昨対比で売上が約2倍、営業利益は6倍以上になった。
ただ、同店で扱う商品種類は約300種にとどまる。「旬八青果店」を運営するアグリゲート代表の左今克憲氏は「コンビニでも3000種はありますから、その10分の1程度しかありません。おすすめ商品を野菜8種、果物8種などと絞り込み、『新鮮・おいしい・適正価格』にこだわって訴求しています」と明かす。
ターゲットについては「昼間は周囲に住むシニア層やお子さま連れの主婦、夕方以降は仕事帰りの30〜40代の方など、あらゆる年齢性別のお客さまが訪れます」と語る。
店内でまず目立つのが段ボール箱の切れ端でつくったPOP。産地や...