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消費者行動の音楽心理学

テンポが『速い』BGMの効用

池上真平(昭和女子大学)

お店で何気なく耳にするBGM。その選曲が、来店者の購買行動に影響を及ぼしていることが分かった。BGMのテンポと売上の関係を読み解く。

今回は筆者がUSEN(USEN-NEXT GROUP)との共同研究で行った実験を紹介する。3年前に筆者が学会発表をしたときに声をかけていただいたことがきっかけとなり、産学で知恵と経験を持ち寄って、店内BGMのテンポがどのような効果を持つのかについて実証実験をすることとなった。

実験では、お店を借り切って「休日、コンビニエンスストアに普段使いの食品・飲料品・日用品などを買いに来た」という想定のもと、実験参加者に所持金1万円で買い物をしてもらい、買い物の所要時間や購入金額などをデータとして集めた。買い物中、実験参加者の半数にはテンポが遅いBGMを流し、残りの半数にはテンポが速いBGMを流した。

速いテンポが購買を促進

さて、実験結果はどうだったか。まず、買い物の所要時間については、ある特性をもつ人々に限り、テンポが速いBGMの方が、遅いBGMよりも所要時間が短くなった。世の中には、情報を集めてじっくり考えてから行動に移す人もいれば、じっくり考えずに早急に判断して行動に移す人もいる。買い物の所要時間がBGMのテンポによる影響を受けたのは後者、いってみれば「即決タイプ」の人々であった。

一方、じっくり考えてから行動する「熟慮タイプ」の人々の場合には、BGMのテンポは買い物の所要時間に影響しなかった。おそらく「熟慮タイプ」の人々は、BGMに...

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