コロナ禍以降「衝動買い」をしましたか? 消費者1000人調査
「衝動買い」を、計画になかったものを衝動的に購入することと定義し、1000人にアンケート調査を実施。コロナ禍以降、消費行動にどのような変化があったのか。今後の販促活動におけるヒントになるはずだ。
実店舗・EC 衝動買いを生み出す秘訣
消費者が購入しようと思っていなかった商品を買ってもらう実演販売士。どのような考え、技術で顧客を引き付けるのか。多くの商品を開発し、販売してきた、レジェンド松下氏に話を聞いた。
もともとはテレビ番組の制作など、作品をつくるクリエイティブなことをやりたいと思っていましたが、就職活動で落ちてしまいました。ですが、アルバイトの野球場での売り子で一番売っていたことから、実演販売士に弟子入りし、いまは実演販売をしています。そして、世界中の商品を探すことや、メーカーと一緒に商品をつくることも行っています。
従来のメーカーによる商品開発だと、店頭に商品を置くことを考えて開発しますが、私たちの場合、しゃべることを前提に商品をつくっていきます。商品の特徴を肉付けしていくことから始めて、物語をつくり、それを「しゃべり」にしていくという、売る時を考えて商品をつくっています。
製造工程から関わることで、商品が何でこのようなつくりになっているのか、理解して話せるのです。
先ほどの商品開発の話とつながりますが、伝える前に、販売する商品の工場に行くことが重要だと考えています。どういう過程でつくられているのかを絶対見るようにしています。この商品をつくることは大変なんだなという、見たときの言葉が重要なんです。同じ台本でも、見た人が話したほうが思いは伝わります。うまく話すとか面白いことを言うより、実感のこもった気持ちを大事にしています。
そのため実際に話す際は台本はありません。しゃべる構成だけ考えて、言葉はつくらないでその場で考えて話しています。よく聞かれますが、何でも売れる“魔法の言葉”はありません。
また、とにかく商品を使うことも大事です。企業の提示しているデータに騙されずに、実体験。会議室、研究室は実際に商品を使う環境とは違いますよね。メーカーが言いたいことよりも、使った体験、感動です。
そのため、私は気に入ったものしか販売はしません。いろいろなご依頼をいただきますが、自分が感動したものを選んでいます。そういった姿勢によって信頼も積み重なっていき、ブランドになっていきます。
メーカーとコラボし、商品自体の開発も行っている。写真はスーパーストーンバリアフライパン。
店頭では、お客さんがいない状態から始めるので、まずは集客をする必要があります。気付いて、立ち止まって、一歩前に来て、信頼関係を築いてクロージングする。こういった工程があります。そのため、話のオチは最後のほうに話します。
テレビ、YouTubeなどの通信販売は既にお客さんがいる状況から始まりますので、最初からオチを言います。動詞が前にある英語、後ろにある日本語との文法の違いのようなイメージでしょうか。通信販売は、1〜2分で完結する話をして...