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ヒットの仕掛け人に聞く

体験と思い出をつくるノベルティで『ドラえもん』50周年を彩る

小学館 「ドラえもん50周年」

連載スタート50周年を迎えたまんが『ドラえもん』。既刊コミックスの一斉重版に加え、幻の「0巻」発売、こだわりの超豪華愛蔵版「100年ドラえもん」の受注生産。企画・マーケティングを担当した小学館の今本統人氏にプロジェクトの全容を聞いた。

    DATA

  • 商品名:てんとう虫コミックス『ドラえもん』豪華愛蔵版 全45巻セット「100年ドラえもん」

  • 価格:48巻セット7万円(税別)

  • 累計受注部数:1万1751セット

  • 主な販路:全国の書店およびネット書店

    DATA

  • 商品名:『ドラえもん』0巻

  • 価格:700円(税別)

  • 累計発行部数:63.1万部

    *0巻を含む、2019年12月~2020年11月の『ドラえもん』関連本の発行部数は500万部超

  • 主な販路:全国の書店、ネット書店、コンビニエンスストア、ほぼ日ほかECサイト

コミックス基点の企画を続々実施

──連載がスタートして50周年だそうですね。どのような企画を考えましたか。

『ドラえもん』はもともと、「小学一年生」をはじめとした学習雑誌で連載されていた作品です。2020年はその連載スタートから50年の記念イヤーです。

様々な出版企画を検討しましたが、原点に立ち返り、連載スタート時に存在した6種類の第1話などを収録した『ドラえもん』0巻や、コミックス全45巻を特別な装幀に仕立てた7万円の豪華愛蔵版「100年ドラえもん」、そして既刊コミックスの書店フェアと、原作まんがの魅力を存分に伝える企画を次々と行いました。

──これらの企画のターゲットは?

当初0巻は40代半ば〜60歳の方を広く狙いました。が、発売後、テレビを中心に大きな話題となり、実際には40代をボリュームゾーンに10〜60代まで偏りなく購入いただいています。男女比は55:45くらいとやや男性が多いですが、ほぼ半々ですね。

──ロングセラーコンテンツである『ドラえもん』ならではの課題は?

テレビアニメや映画のファン、キャラクターグッズを購入する若年層は多いものの、原作まんがを読んだことがない方もたくさんいらっしゃいます。『ドラえもん』は国民誰もが知っているロングセラーという強みはありますが、書店の店頭では「定番もの」と扱われることもあり、毎日多くの新刊が届く書店店頭で継続的に置いていただくことが課題の一つでした。

そこで、書店を巻き込み、従来の原作ファンにはその魅力を再発見していただき、アニメ・映画・グッズファンには原作に目を向けていただけるようなキャンペーンを考えました。また、宣伝施策についても、50周年を機に原作の魅力に改めて注目が集まるようなクリエイティブや、手法を検討しました。

店頭
左の50周年ポスターは書店ノベルティ同様、コズフィッシュの脇田あすか氏がデザインを担当。書店の店頭にも特設スペースを設けてもらった。

紀伊國屋書店グランフロント大阪店

ブックファースト新宿店

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