イベント制作大手のテー・オー・ダブリュー(東京・港)、ブランドエンジニアリングスタジオのEVERY DAY IS THE DAY(東京・渋谷)、新進気鋭の建築家による空間をオンラインで体験できるサービス「ARCHI-BANK」を提供するARCHI HATCH(東京・世田谷)の3社は11月6日、観光施設や宿泊施設内の空間をオンライン上に再現し、360度自由に見渡して回遊しながら体験できるプロジェクト「DOOR TO THE FUTURE」の提供を開始したと発表。
当プロジェクトは、コロナ禍によって多大な影響を受けると思われる国内観光業界に対してアイデアを提供したいと、自粛期間中に3社で話し合って考案。テー・オー・ダブリューが提供する技術を活用し、観光施設や宿泊施設の中を特殊な4Kカメラで撮影してリアルな空間を再現、BGMなどの空間没入を強めるコンテンツの充実や、予約サイトへのスムーズなリンクなども揃えた。ユーザーは、これらのコンテンツを専用のウェブサイトから簡単にアクセスして楽しめる。
11月末時点で数万PVの反響があった。参画した3つの観光・宿泊施設からは、Go Toトラベル事業により一時的に客足は戻りつつあるものの、変わらず大きな不安があることから、新しいPR機能として期待と感謝の声が聞かれているという。
今後は、未来のインバウンド需要へのアプローチも視野に、通常の旅行予約サイトとは別軸のブランディングに力を入れたメディアに成長させることを目指す。

瀬戸内リトリート青凪。世界的建築家の安藤忠雄氏の建築が楽しめる空間。

第一弾として、OKCSホテルブランドの瀬戸内リトリート青凪(愛媛・松山市)、福島県芦ノ牧温泉の大川荘(福島・会津若松市)、SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE(山形・鶴岡市)の3施設が参画した。各施設の扉をクリックすると、施設内の空間が体験できる。

福島県芦ノ牧温泉の大川荘。広く美しい内装がリアルに体験できる。

大川荘の3Dモデル。「◎」をクリックすると、施設などの詳しい説明が見られる。