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店頭と連動したSNS施策 キーワードは「網羅性」と「継続性」

MimiTV

Twitter、InstagramなどSNSに特化して美容情報を発信するメディア「MimiTV」は、10月16日、美容領域におけるSNS×店頭連動を考える研究会を宣伝会議と共催した。その内容を踏まえ、11月4日、オンラインセミナーを配信。それらの内容をレポートする。

MimiTV、各小売企業を交えて、美容領域における店頭とSNSに関する研究会、セミナーを実施した。

近年、「SNSで話題となったコスメが店頭で売り切れる」という事象が発生するなど、美容領域のプロモーションにおいてSNSのクチコミの重要性が高まってきている。特に2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大によって生活者のデジタルシフトが進み、「SNSを見てコスメを買う」という流れはさらに加速していくものと考えられ、多くの美容メーカーがSNSを活用したプロモーションにあらためて力を入れ始めている。ただ、店頭との連動含め、SNSを戦略的に購買につなげることができている企業はそう多くはない。

そこで、SNSトレンドや「美容オタク」のインサイト把握に強みを持つMimiTVが「SNSのクチコミ×店頭」の連動プロモーションについての議論を発展させ、業界全体で新たな取り組みを増やすきっかけとして、宣伝会議と共同で研究会を発足した。

10月に行われた研究会には、ココカラファインヘルスケア、ドン・キホーテ、プラザスタイル カンパニーなど、計4社の小売企業が参加。販売促進、商品開発、バイヤー、SNS担当など多様な職種が集まり、SNSクチコミの重要性や「SNS×店頭」の連動プロモーションについて、各社取り組み事例の共有や議論が交わされた。

そして、その内容を踏まえ、11月4日、オンラインセミナーを実施した。

50%以上がSNSで情報を収集

第1部では、MimiTVの中谷友里氏が登壇。自身も美容オタクである同氏から、美容領域におけるユーザートレンドやSNSクチコミの重要性について解説がされた。同社の調べによると、15歳〜34歳女性の50%以上がSNSで美容情報を収集しているという。利用するSNSは主にInstagram、YouTube、Twitterの3つ。その3つのいずれかを使用する人は、全体の89%にまで達する。また、それぞれのSNSごとに、ユーザーの美容感度や視聴するモチベーションが異なり、目的に応じて複数のSNSを使い分けているユーザーが多いと解説した。

クチコミについては、同調査から69%の人がクチコミの少なさから購買を迷ったり、結局買わなかった経験があるというデータもでており、比較検討時や、店頭での購買直前におけるクチコミの重要性を指摘した。

小売が語るSNSと店頭連動

第2部では、PLAZAの安東明日美氏、ココカラファインの笹木朋美氏も加わり、10月の研究会の内容をもとにSNSのクチコミと店頭プロモーションの連携をテーマにパネルディスカッションが行われた。

SNSのクチコミが商品購買につながっている実感として、笹木氏は、「あるアイドルが自身が使用するコスメをSNSに投稿したところ、ファンがその商品をココカラファインのプライベートブランドであることを特定し、多くの方が店舗に買いにくるということがあった」と話した。

PLAZA公式SNSを運営する安東氏も「SNSにあがっている画像をもとにオンラインストアでそのまま買っていただく方もいれば、その画像を保存しておき、実際に店舗へきて購入される方も多い。特にTwitterとコスメ情報の相性は良く、こんなものがあるよ、これ良い!といった“モノ”起点で、クチコミを見てもらえる」と実感を述べた。

次に、SNSと連動した店頭プロモーション事例を各社が紹介。

成功する2社に共通する要素として、組織の横の連携がとれていることがあげられた。店舗づくり、バイヤー、販促、マーケティング担当などが情報共有し連携する組織体制によって、メーカーとの施策もスムーズに進めることができる。

そのため、SNS施策が一人歩きして情報はあがっているが店舗に置いていない、陳列場所・方法が良くないなどの機会損失を防ぐことができるという。「特に最近は、現場の店舗スタッフでSNSを活用する人も増えており、自社が行っているSNS施策への関心も自然と高まって、連携しやすくなっていると感じる」と笹木氏。

さらに安東氏は実際の施策を紹介し、「メーカーから支給された商品画像をそのまま使用するだけでなく、PLAZAのお客さまが好むかたちに変換・編集してSNSや店頭で使用することで、反応が全然違ってくる。PLAZAならではの世界観、お客さまの好みがあるため、うまくメーカーと協力して一緒に売りにつなげていきたい」と話した。最後に、メーカーとうまく連携していくために、両氏は「ぜひ早めにご相談をいただき、企画部分から一緒につくっていけるような進め方ができれば」とメッセージを発信し、パネルディスカッションを終えた。

SNS活用における偏りをなくす

第3部では再び中谷氏が登壇。本セミナーのまとめとして、これからの美容領域におけるプロモーションのポイントを解説した。

まず現状のメディアプランニングの課題点として、SNSでのプロモーションにおける「活用SNS」「クチコミ量」「露出時期」の偏りを指摘。ユーザーの情報収集行動は、美容5大チャネル(Instagram、YouTube、Twitter、アットコスメ、LIPS)とLINEが主流になるとして、中谷氏は「情報収集源を使い分けているユーザーに向けて、これらのチャネルをまんべんなく活用していくことが大切」と話した。

また、コスメが話題になる起点がSNSになりつつある現状を踏まえ、マスプロモーション実施時期のみのクチコミ露出だけでは十分といえず、クチコミ量、露出時期の偏りも意識する必要があるとした。インフルエンサーの起用に関しても、著名クラスだけの発信では響かない人も増えていることから、より心理的距離が近いマイクロやナノクラスのインフルエンサーの起用も効果的と話した。

図 SNSプロモーションのポイント

評判形成の2つのキーワード

この偏りを解決するキーワードとして中谷氏は、「網羅性」と「継続性」を挙げた。「網羅性」は、上記の5大チャネルを網羅できていること。「継続性」は、発売前から発売時、発売後までの露出設計によって話題性が続いている状態を指す。これら2つを掛け合わせることが「評判」の形成につながるとした。

「まずは商品の発売前に美容感度の高い美容オタク層から優秀コスメのお墨付きをもらい、商品情報やクチコミを事前に露出。それをもとに、発売後、続くミーハー層やマス層へと広告も駆使しながら広げていき、その過程において、5大チャネル上でクチコミを継続的に発生させていくことで、評判が形成・定着されていく流れをつくることができる」(中谷氏)。

さらに、SNSと店頭の連動においては、「コロナ禍でテスターが試しにくい状況のため、クチコミ検索したときに色味・使用感が分かる状態にしておく『間接的な連動』と、クチコミを販促POPに取り入れたり、SNSでのクーポン配布による店舗集客等の『直接的な連動』の2つの方向性で考える必要がある」と補足。

最後に中谷氏は「改めて、キーワードは“網羅性”と“継続性”です。これからSNSでプランニングを行う際には意識をしてみてください」とまとめ、本セミナーを締めた。



本セミナー資料をダウンロードしたい方はこちら(info@mimitv.co.jp)までご連絡ください。


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    株式会社MimiTV(トレンダーズ株式会社)
    E-mail. info@mimitv.co.jp
    http://mimitv.co.jp/

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