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ECで巣ごもり消費にどう切り込む?

土屋鞄製造所、EC・店舗で深く知ってもらい購入へつなげる

土屋鞄製造所

高品質な革製品を製作する土屋鞄製造所。その魅力をEC、店舗で伝えるためにどのような施策を行っているのか、新型コロナの対応を含めて話を聞いた。

コロナ禍は試行錯誤して販売

──事業、現在の状況についてお伺いできますでしょうか。

もともとはランドセルメーカーとして、1965年に創業しました。現在はランドセルと大人向け革鞄・小物の、2つの事業があります。自分たちで販売することを徹底しており、製造、企画、販売までを行っています。販路としては直営店とECです。

革鞄は長く使うものなので、初めて購入される方は店舗を訪れる場合が多いです。なので、店舗での体験をより良いものにしてもらうために、お手入れの仕方をその場でお伝えすることもあります。

ECでは、財布など大きさが分かりやすいものが新規の方にも売れています。実物を見ないと分かりづらい“大きさ”が重要な情報になるため、商品写真には手を写すなど比較しやすいようにしています。

ランドセルの販売については、毎年ゴールデンウィーク時期に多くのご家族がランドセル選びにお店へいらっしゃるのですが、コロナ禍で予約制の対応をとるなど例年とは異なる対応をせざるを得ませんでした。また、外出自粛期間は鞄のビジネス需要も苦しくなっていましたが、自社の販売動向を見ていると、ステーショナリーが伸びているなどの状況もあり、何かしら提案の仕方はあるのではと考えました。

──具体的にはどういった施策を行われたのでしょうか。

店舗を閉じていた時期もありましたので、お客さまの問い合わせに対応するために、この機会にEC上でのチャット接客をやってみようとなりました。今まではお客さま相談の担当者がメールや電話で受け、確認し、お返事をするというフローでしたが、チャット接客では相談を受けてすぐに返信でき、お客さまからも返事が届くといった新しいフローが生まれました。このようにEC上で顧客とダイレクトにつながることで新しい発見もありました。

「いつかはやりたいと思っていたけれど、できなかった」「実施に向けてマニュアルを考え過ぎて実行できなかった」ことが、思い切ってできたと感じています。

他にも、SNSは新規層とつながるものとして従来から大事にしてきたツールですが、初めてInstagramでライブ配信を行いました。始める前は何が起こるか分からず不安でしたが、お客さまと直接コミュニケーションを取ることができる重要なツールになりました。これらの経験から、店舗もオンラインもお客さまと接することに変わりがないことに気づけました。

また新しい動画コンテンツもつくりました。鞄の技術を見せるためにスイカを運ぶための鞄を制作し、その様子を撮影したのです。ただ技術力を見せる、という方法ではなく、ほんの少しの遊び心で、見た人が「面白いな」と明るい気持ちになってもらえるようにと企画を進めました。この動画はTwitterで拡散されて話題に。動画は言語が無くても伝わるので、海外の反応も良かったです。越境ECも始めていますので、こういった成功事例は海外でも展開して、認知を広げていければと思います。

──新商品もいくつか発売しています。

はい、新型コロナの影響で、製品は鞄以外にも広がりました。ひとつは、抗ウイルススプレー「6hr.」。9月下旬に販売しました。革はアルコールだと色落ちしてしまうため、消毒したいがどうすればいいのかという問い合わせをいただき発売したものです。

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