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「ポケ盛」が好調の吉野家、築いてきた「安心・安全」が武器に

吉野家(吉野家ホールディングス)

外出自粛の影響で6月には前年比12.3%減を記録した𠮷野家だが、ポケモンコラボなどのキャンペーンで一定の成果を出している。ヒットの秘訣は、企業人格とそれに則ったストーリーテリングだという。

ステイホームで郊外型が好調

──牛丼チェーンは、新型コロナウイルスによる外出自粛の影響で大きな打撃を受けていますね。𠮷野家は、今年度中に40店舗を閉店するとも発表していますが、足元の状況は。

𠮷野家(𠮷野家ホールディングス)では、4月7日に緊急事態宣言が発表された影響などで、2020年5月の売上が昨対比で7.3%減、6月には12.3%減となりました。7月には少し復調し、5.7%減となっています。

競合他社を見ても、松屋(松屋フーズ)さんは、5月が23.2%減、6月が16.8%減、7月が11.6%減。すき家さん(ゼンショーホールディングス)は5月が9.2%減、6月が8.7%減で、7月は2.7%増と、同様に打撃を受けています。

差が生まれている主な要因は店舗立地です。郊外型店舗は比較的好調なのに対し、オフィスワーカーのランチ需要に対応していた都市型店舗にはお客さまが戻っていないのです。𠮷野家では、国内1200店舗のうち、800店舗が郊外にあります。松屋さんは都心型店舗、すき家さんは郊外型店舗がそれぞれ多いですよね。

これは、コンビニエンスストアの売上が約10%減少しているのと同じ構造です。都市部では、“ながら買い”がなくなったことで売上が落ち込んでおり、一方で、郊外ではステイホームで利用するお客さまが多くなったため、落ち込みが少ないということです。

もう少し詳しい分析をすると、“ハレとケ”の違いもあります。外食での“ハレ”は、晴れの日に利用するような、お寿司や週末のディナーなど。“ケ”は日常という意味で、𠮷野家やコンビニになります。昨対比約10%減となっている居酒屋をはじめ、“ハレ”に当たる店舗では客足が遠のき、“ケ”である日常的に利用したり郊外にあったりする店舗は、相対的に影響が少ないのです。

今後はこのような外食産業の構造に加え、オフィスに対する考えも変わっていくでしょうから、郊外型の出店やデリバリーが増えていくはずです。また、Uber Eatsはコロナ禍において売上が非常に伸びています。実店舗を持たずデリバリーを中心に営業する、“ゴーストレストラン”も好調ですよね。

このように、事業形態も変化させていく必要があります。𠮷野家もこれに対応するため、3月31日から間借りマッチングプラットフォームの「シェアレストラン」というサービスをはじめ、好調に推移しています。

店舗

𠮷野家の都心型店舗(上)と郊外型店舗(下)。同社では、国内1200店舗のうち800店舗が郊外に立地。都市部では“ながら買い”がなくなったことで売上が落ち込んだ。

「ポケ盛」で新しい顧客接点も

──そのような状況下でも店頭に人を呼ぶのがキャンペーンです。2019年の12月19日からスタートした「ポケ盛」が好調ですね。

人気ゲーム「ポケットモンスター」とのコラボ企画「ポケ盛」は、想定以上に反響があります。2019年12月に第1弾をスタートしたのですが、コロナ禍でも第2弾、第3弾と展開しています。

𠮷野家の看板メニューである牛丼と、「ポケットモンスター」のポケモンの中で名前に“ドン”がつくポケモンがコラボした企画です。特製フィギュア1体とフルーツミックスジュースをつけた「ポケ盛セット」をメインに、単品商品やテイクアウト商品も展開しています。

第1弾は...

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