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ECを「メディア化」するコンテンツ編集術

ネット通販は、このまま好況を維持できるのか?

向田 裕

大手通販モールがネット通販需要を席巻する中で、中小規模の通販サイトは、個性あるサイト(売り場)づくりに取り組まないと埋もれてしまう。その中で注目されているのが「メディアコマース」だ。一過性の施策ではない、将来に向けて事業を安定させるための一手を本連載では考えていく。

今年、通販新聞社が通販実施企業を対象に「今後の市場予測」についてアンケートしたところ、ネット通販は「拡大する」と回答した企業の割合が69%だったそうです。

ただ、「じゃあ、今のままのやり方で安泰か?」と問われると、「それは違う!」と強く言いたい。それは現状のネット通販が、市中のリアル店舗やカタログ通販などの消費需要を横取りして成り立っているようなものだからです。

今回のコロナ禍におけるネット通販の好調ぶりが象徴的でしょう。巣ごもりのための商品、たとえばゲーム機器、フィットネスマシン、ホットプレート、ケーキづくりの道具や材料、あるいはキャンプ道具やアウトドア用品などがネットで多く売れたと聞きますが、しかし、これらは普通に街のお店が開いていれば、そちらでも売れたはず。たまたま「外出ができない」という特別な事情によって刹那的にネットの売上がアップしたものです。

それでもいいじゃないか!コロナ以前からネット通販は好調だ!時代とともに消費の新常識が変わっているのだ!

しかし、考えてみてください。私たちは今回のコロナ騒動で学んだじゃありませんか。街のお店が休業していると、とても退屈でストレスを感じたことを。買い物の利便性だけを考えれば、街の店が無くてもネットがあるし⋯⋯と言っていたけれど、散歩がてらウインドウショッピングをするような“楽しさ”は得られない。ネットの買い物は、もっぱら商品を“探す”ことが目的となってしまうからです。欲しいモノが決まっている時に、もっと安いのはないか?もっと高機能のものはないか?別のメーカーのものは?⋯⋯

もちろん、そうしたピンポイントの商品探しが手軽にできるのがネット通販の特長でもあるのですが、買い物が味気ないばかりか、店(サイト)自体への愛着が深まりにくい。実店舗のように「面白い店だからまた来よう!」とか、「専門知識の豊富な店員さんがいるから、また相談しに来よう!」というようにならないんですね。ネット通販は...

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