いかに混雑をつくらずに集客するか。「コロナとの共存」がこれからも長く続くことが予想される今、これはすべての事業者にとっての課題であるといえる。感染症対策と経済活動を両立していくためには、消費者に密を避けながら外出や買い物をしてもらうための工夫が必要だ。今回は、そんなWithコロナの状況下におけるOOHの在り方のヒントとなりそうな事例を紹介したい。
来店者へ安心を提供する
「いま空いているか1秒でわかる、優しい世界をつくる」をミッションとするバカン(東京・千代田)は、8月3日に開業した東京駅のエキナカ商業施設「グランスタ東京」に、空き状況配信サービス「VACAN」を導入したデジタルサイネージを設置した。
施設内の各店舗に設置されたAIカメラによって、リアルタイムな空席情報が施設入り口のデジタルサイネージに表示される。さらに、行列管理サービス「VACAN Noline」も導入しており、来店客は店舗に行く前からウェブ上でデジタル整理券を発券できる。順番が近づいたらスマホに通知されるため、来店の直前まで別の場所で安心して過ごすことができる。
同社のシステムは、これまでも様々な商業施設や宿泊施設、観光施設などで導入されている。実際に導入した施設、店舗からは...
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