店頭ツールの企画には、商品訴求のためのロジックの他に、売り場の広さの制約など、様々な外部要因が関係してくる。コロナ禍での「新しい生活様式」への配慮などもそのひとつだ。環境問題への取り組みも長い間テーマとして挙げられており、最近では、SDGs課題のひとつ「脱プラスチック」に取り組む事例も耳にする。
過去にも、植物性のインクを使用した印刷や組み立て時にゴミを出さない什器設計など、様々な環境への対策を見ることができる。SDGsや環境への対応は、これからの店頭ツール企画においても重要なテーマであることは間違いない。
一方で、競合商品よりも売り場での認知を獲得するには、どうしても見た目のインパクトも必要だ。そのために、音や光などのギミックや、紙以外の素材による見栄えの強化なども取り入れざるを得ない現実もある。売り場での認知やブランドイメージを担保しつつ、どこまで環境に配慮した店頭ツール企画を成り立たせられるか。今回は、そんな問いに明快な答えを出した事例を紹介したい。
素材感がブランドイメージに
UZUは、商品パッケージへ紙のモールド成型を採用し、売り場へインパクトを与えた商品だ。紙の素材感のあるパッケージはとにかくデザインにこだわっており、化粧品売り場で求められるハンガーフックに吊るすための穴も開いていない。パッケージには...
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