この春先ほど、実店舗で買い物をする価値について話し合われ、考察されたことはなかったのではないだろうか。コロナ禍は、世界中の人々の生活を一変させると同時に、店頭プロモーションに関わる人々へ「実店舗で買い物をする価値」を問いかけた。結論としては、商品に直に触れられること、接客を受けながら買い物ができることなどに落ち着いたのではないだろうか。これらの価値をどう高めるかが、今後の重要な課題である。
画像やスペックなどの情報だけで商品の良しあしを判断できない場合には、やはり実店舗で商品を確認したくなる。しかし、せっかく足を運んで来店してみても、同じように購入を迷ってしまう場合は、もう少し判断材料が欲しいところだ。この「もう少し」が、きっと実店舗の価値を高める店頭施策のヒントになるのだろう。今回はランドセル売り場にて、新たな商品の判断材料を提供していた事例を紹介する。
「使い心地」が商品選びを助ける
セイバンの体感重量バッグは、ランドセルの中に入る教材の重さを再現した重りである。小学校5時限分の授業で必要な教材の重さを再現しており、試着の際にランドセルの中に入れることで、実際の使い心地を確認できるというものだ。
ランドセル売り場は、今や色とりどりのデザインの商品にあふれ、...
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