2020年春に発売した新商品のパッケージデザインランキングが発表された。このランキングはプラグが2015年から継続しているもので、毎年春と秋の約600の新商品を中心に、パッケージデザインの好意度を男女数万人に調査するものだ。また、そのランキング順位だけではなく、デザイントレンドや各社のデザイン力も見ることができる。その調査で、2020年春のトップに輝いたパッケージデザインが「キットカット ミニ オトナの甘さ ラズベリー」である。
トレンドと世界観を反映
商品名のとおり、オトナの甘さを感じさせる上品なピンクを背景に、ラズベリーのシズルが目を引く形で配置されている。また、環境への配慮から紙素材への包材変更を「折り鶴」で表現している。お菓子のパッケージデザインの必要条件ともいえる商品のシズルも、イラストで表現した完成度の高いパッケージだ。このパッケージがなぜ2020年春のナンバーワンになったのだろうか。その理由を2つのポイントから解説する。
1つ目は、ここ数年のトレンドをしっかりと反映している点である。ここ数年、春のデザイントレンドは、上品な落ち着いたピンクが高い評価を...
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