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『キャプテン翼』の魅力を活用 南葛SCが目指すJリーグへの道

南葛SC

2020年2月25日、Jリーグは葛飾区を本拠地とする南葛SCをJリーグ百年構想クラブに認定した。世界的な人気を誇るサッカー漫画『キャプテン翼』の主人公が所属していたチームと同名のクラブはいま、東京都1部リーグから将来のJリーグ入りを夢見るスタートラインに立った。南葛SCの取締役ゼネラルマネージャーの岩本義弘氏は、これまでサッカー専門誌の編集長や出版社の社長を歴任し、さまざまな形でサッカーとかかわってきた人物だ。

ドイツでの武者修行を経て合流した藤田峻作選手。

「南葛SC」誕生の背景に、『キャプテン翼』原作者とのつながり

Jリーグは2020年2月の理事会で、南葛SCなど5つのクラブをJリーグ百年構想クラブに認定した。これにより、南葛SCは正式に将来のJリーグ入りを目指すクラブとなった。

南葛SCの前身は、葛飾区を本拠地として活動していた「葛飾ヴィトアード」。13年に、チームを運営するNPO「国際サッカー普及育成会」が、地元出身の漫画家で『キャプテン翼』の作者、高橋陽一氏をクラブの後援会長に迎えた。そのときに主人公が小学生時代に所属していたクラブの名称使用を認められ、誕生したのが南葛SCだ。

トップチームは19年1月に株式会社化。国際サッカー普及育成会傘下にある女子チームやJr.ユース、Jr.スクールなどを含む南葛SCとは組織上独立した形となった。現在は東京都社会人サッカーリーグ(都リーグ)の一部に所属しており、Jリーグ参入までには、長い道のりが待っている。

都リーグの上位カテゴリーには2部制の関東サッカーリーグ、さらに全国リーグの日本フットボールリーグ(JFL)がある。南葛SCの目下の目標は都リーグ優勝と、その先にある関東サッカーリーグ2部への昇格だ。

『キャプテン翼』の力を活用した、新しいスポーツチームの稼ぎ方

「葛飾よりJリーグへ」と記した横断幕。南葛SCは、連載開始40周年を迎えたマンガ『キャプテン翼』の小学生編に登場するチーム名。作中では架空の静岡県南葛市の小学生選抜だが、2013年、作者の高橋陽一氏が前身の「葛飾ヴィトアード」後援会長に就任したのを機に改称。高橋氏は葛飾区の出身。試合は、奥戸総合スポーツセンターや葛飾区にいじゅくみらい公園運動場などで実施している。

クラブの持つ大きなアドバンテージはその名称だ。人気作品に登場するチーム名をそのまま使用できたことが、認知獲得に大きな役割を果たしている。19年の株式会社設立はそのアドバンテージをさらに広げた。

それまで、『キャプテン翼』に関連する固有名詞やキャラクター使用には、高橋氏のマネジメントと作品の権利を管理運用する企業からの許諾が必要だった。南葛SCは同社の善意でキャラクター使用を認められていただけで、自由にビジネスに活用できる環境ではなかったのだ。しかし法人化されたトップチームは、作者である高橋氏がオーナー兼代表取締役に就任、作品と真の意味で一体化した。

南葛SCの取締役ゼネラルマネージャーの岩本義弘氏は、こう話す。

「会社の定款には『キャプテン翼』にかかわる事業についても含めました。代表取締役として高橋先生がいることで、それまでできていなかったクラブの活動と『キャプテン翼』の事業を重ねられるようになりました。以前は善意の許諾だったので、クラブと『キャプテン翼』の関係が終わる可能性がありました。それではキャラクター側も深く協力することが難しい。オーナーとして恒久的に携わることが明確になり、思い切ったチャレンジができるようになりました」 …

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