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これからの“売れる・買う”を学ぶこと

サービス提供者による創造性の有効性

瀬良兼司(神戸大学)

「スマホネイティブ」や「デジタルネイティブ」と呼ばれる世代は、なぜいま「売れる・買う」について学ぶのか。彼ら・彼女らは日々何を考え、どんな未来を描いているのか。未来を担っていく大学院生の視野に迫る連載です。

現在行っている研究について教えてください

顧客とのタッチポイントでの、サービス提供者による創造性の有効性について、顧客への価値提案を担う接客担当者や、それを支える組織デザインに焦点を置いて、研究しています。

接客担当者による創造性の発揮は、顧客との継続的な関係の構築や、競合に対して持続的に競争優位に立つための貢献が期待されていますが、一方で、組織側がよかれと思って行った提案が顧客にとって過剰なサービスとなったり、接客担当者の意欲を低下させたりするとも考えられています。

なぜ、その研究をしようと思ったのですか?

デジタル化が進んだことで、日常的にスマートフォンを活用し、リアルとネットを組み合わせながら、自律的な購買行動をする人が増えています。とはいえ、顧客が自らニーズを明確化できていなかったり、表現できていなかったりする場合も依然として存在します。そのような顧客には、単なる御用聞きではなく、創造性を発揮して顧客の抱えている問題を解決する必要があります。その結果として、顧客との長期的な関係構築が期待できることから、現在の研究を始めました。

現在のマーケティング業界をどのようにとらえていますか?

イノベーションの実現を掲げ、マーケティング活動を行う企業が増えています。しかしその際には、マーケティング活動に関わるすべての人が、実施しているプロモーションやマーケティング施策の目的を認識することが肝心であると考えています …

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