おぼろタオルは1908年(明治41年)からの歴史を持つ企業だ。社名と同名の「おぼろタオル」は、開発から100年以上愛され続けるロングセラー商品。次の100年へ向け、新たな商品開発に注力する同社には、創業時からの価値観が脈々と受け継がれている。

「おぼろ染め」による、伊勢古式着物文様のタオル。濡れると、かすみが晴れるように文様が浮かび上がる。

細い糸2本でパイルを出し、ボリューム感と繊細な風合いを両立させた「おぼろ百年の極」。
「おぼろ染め」と呼ばれる特殊な染色技術がある。ヨコ糸だけを染める手法で、おぼろタオル(現称)が1908年、日本で初めて開発した。乾いているときは柄がかすみがかって見え、濡れると鮮明に浮き上がる。それが、おぼろ月夜の晴れるさまに似ているとして、このような技法名を付けたのだった。「おぼろ染め」のタオルは当時から好評で、1926年には社名を朧浴巾商会から改称した …
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